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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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苦役を可能にするのは報いである

生存可能なだけの食料が与えられ苦役に従事させられる環境は耐えられない
しかし、
苦役をすれば生存可能なだけの食料が与えられる環境であればがんばれる

成功体験とは、
苦役が報いに繋がった経験
苦役の先の報いを具体的に想像する力を養うこと

この世に報いがないと感じることを絶望という
しかしこの世に絶望した人でも、
この世の苦役が来世の報いとなると信じればがんばれる
多くの宗教は来世の報いを説く

新興宗教などに多いパターン
ただ来世で起こる報いを示唆するのみ
あるいは何も無い日常がすでに報いであるとして、
努力を怠ると現在享受している報いさえも失うという論理
宗教家側は具体的な報いを提供する必要がない

旧来の学歴社会は、
学校成績や学歴レベルに応じて報いの可能性を閉じてきた
たとえば高卒では一流企業で勤めて安定と高収入を得ることはできなかった
段階的に小さな絶望をあたえることで、
かえって小さな報いへの到達を容易にしていた
「高卒にしては」立派な給料をもらって良い仕事をしている、という実感

現在は自由競争をうたう
途中の段階的な「ふるい」など無い
しかし個々の能力や評価には大きな差がある
同じ階層にいるモノ同士の報いレベルが圧倒的に異なる
苦役レベルは同じなのに
絶望感が苦役へのドライビングフォースを削ぎとる

不幸を感じた人間の持つ感情は「ジェラシー」と「エンビー」
ジェラシーは他人の幸福を自分も享受したいと思う気持ち
エンビーは自分の不幸が他人にも降りかかることを希望する気持ち
ジェラシーは目的合理的な犯罪を引き起こしうる(上司を殺せば自分が出世できる)
エンビーは目的不合理な犯罪を引き起こしうる(幸福なヤツは死んでしまえばいいんだ)

報いの無い苦役のもたらす絶望感はエンビーを誘発する

格差社会とは、単に現在の経済格差ではない
今後、自分に課せられる苦役に対して適切な報いが用意されているという、
報いへの「希望」が、
現在の経済格差の「正のフィードバック」としてもたらされること

現在の「経済格差」はそのまま「希望格差」である現代社会
「希望格差社会」


格差社会の発信地である「希望格差社会 山田昌弘」を読みました
色々と納得できた


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海洋系の某独法で働く研究者が思ったことをダラダラと綴っています
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