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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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先ほど選挙管理委員会から自薦の受理通知を受け取りました。
会長候補になったことは、近いうちに正式公表されるでしょう。
どうぞよろしく。

立候補したのには、もちろん理由があって、
理由は細かく分ければ数え切れないほどある。
でも大きく見れば、とても単純なことです。

「自分の居場所は自分で作る」
「不満があるなら自分が動く」

それだけのこと。
それなりのことだけどね。

今の時点での自分の決意とか、そこに至るキッカケとかを記録しておく。
これは同時に、有権者に対する所信表明演説になると思う。

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ボクは地球化学会でしか学会活動をしていない。*1
M1だった2004年から、スイスにいた年を除き、毎年集会に参加している(はず)。
ポスドクだった2010年からは、延べ4期8年、評議員/理事としても活動している。

一方、ここ4年間、学術会議で「学会活動悪玉説」の検証を進めている。
学会活動に関する論文も発表して、その意義を世に問うた。*2
一連の活動では「中小学会かくあるべし」と唱えて回っている。

「中小学会かくあるべし」と唱える時、念頭にあるのは常に、地球化学会だ。

地球化学会をはじめとする中小学会は、同様に多くの問題に直面している。
そのほとんどは、日本社会か日本学術界の構造的な問題に起因している。
現状からの漸進的な改革では、いかんともしがたい。

「中小学会の存在意義は何か」という問いに立ち返って、考えるべきだ。

ボクにとってそれは『ホームである』ということだ。
「帰ってきた」と感じられる場所。
実家のような、同窓会のような、単身赴任の休暇であう家族のような。

ちょっと思い出してみてほしい。
学会活動を通じて交流する人達がいる。
会いたい人も、会いたくない人もいる。
その人には、気楽に接することができるけど、少し張り合いたくもなる。
その人とは、プライベートなことも、下世話なことも、迂闊に何でも話せる。
その人に、依存して甘えるわけでもないし、敵対して傷つけあうわけでもない。
その人は、身近なライバルであり、もっとも分かってくれる応援団でもある。
学会はやっぱり『ホームである』というところに、存在価値があるんじゃないか。

学会の存在意義として『ホームである』ことを高らかに掲げた運営をしたい。
その絶対的な基準を持って、知恵を出したい。
いま何をすべきか、それ以上に何をしないべきか。
最高に居心地の良い集団。
自分のホーム学会がそんなところだったら、最高だ。
地球化学会が、他の中小学会の目指す参考事例になったら、最高にカッコいい。

〜〜〜

そんな地球化学会になるために、今すぐ変えるべきことがある。
それが『会長の選び方』だ。

地球化学会の運営では、会長が非常に大きな実質的権限を持っている。
それにも関わらず、会長の選び方がまったく民主的ではない。
もちろんルール上は、各会員が1票を有する選挙であり、民主的ではある。
しかし慣習的に、民主制がまったく機能していない。

詳細は書かない。
実質的に『禅譲』で会長候補が決まる。
会長候補による所信表明もマニフェストも無い。
選挙は実質的に信任投票となる。
選挙の投票率は低く、慣習に馴染んだ熱心な会員だけが投票する。
会長候補はほぼ満票を獲得し、会長となる。
そういうことが毎回行われてきた。

ガチ選挙をやると禍根が残り会の運営に支障をきたす、という意見がある。
しかし、民主制の根幹たる選挙を回避する理由にはならない。
会の運営において、対立する意見を戦わせる議論は、避けて通れないはずだ。
運営指針のような大枠に関する意思表示は、公開の選挙で行われるべきだ。

ボクが立候補しなければ、今回も1候補だけが候補者名簿に載ったのだろう。
ボクが立候補したけれど、今回も禅譲候補が候補者名簿に載ると思う。
他に会長候補者がいるのか、いるとしてそれが誰か、ボクにはわかない。
もちろん、候補者の被推薦の決意も、推薦者の想いも、否定する気は毛頭ない。

ボクは地球化学会の会長選のありかたを変えたい。
ただそれだけだ。
これが会長選に立候補した最大の動機だ。
自分自身が会長になりたい以上の動機だと言っても良い。

もちろん「会長になれなくていい」と思っているわけではない。
立候補したのは会長になりたいからだ。
会長になったら、会員が『ホームである』と思える学会を目指して、運営する。
会の抱える様々な問題点は、8年間の理事生活で理解しているつもりだ。
実現したい具体的な取組もたくさんある。
1期2年で出来ることは山ほどある。
それはまた、おいおい。

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*1: JpGUもあるけど、あれは巨大学会なので、自分の中では別物扱い
*2: 日本における学術研究団体(学会)の現状 埴淵 知哉, 川口 慎介
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ejgeo/15/1/15_137/_article/-char/ja
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