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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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「航海の首席研究員のオシゴト」についてはマニュアルがない。マニュアルがないのに当然のようにバカバカと書類(とそれにまつわる調整)が降り注いでくる。いつかマニュアル化(何ヶ月前にどの書類があり,どんな情報が必要で,どういう調整をするかなど)しようと思っているがついつい忘れてしまう。今回は思い出したので,ザッと記録する。

乗船研究者の皆様へ
http://www.jamstec.go.jp/maritec/j/boarding/

10月18日出港の航海(「みらいMR17-07C」)について。

6月中旬から調整がはじまった。
7月19日に「乗船者会議」(航海打ち合わせ)が設定された。
これまでに「実施要領書(案)」を作成せねばならない。

「実施要領書(案)」には,「観測項目(特に甲板作業)」「調査海域・測点図」「調査計画(各作業の日時割振の見積)」「持ち込み機器」「乗船者名簿」などを記載する。
「実施要領書(案)」は「センター会議」「研究安全委員会」などを経て「理事会」で承認される。
これら会議の日程が,書類の改訂締切を決めている模様。

「実施要領書」は最重要書類。
これに記載のない調査項目や調査海域では調査が出来ない。
このため「可能性がある」ものはすべて網羅しておくことが望ましい。
ただし当初の申請書の範疇を超えるのは(理論的には)おかしいので,「追加要望書」が必要となる。
この「要望書」は,通ることもあれば,通らないこともある(らしい)。

「実施要領書」はMS Wordで作られているが,乗船者名簿や測点情報一覧など,表記載が必要。
また持ち込み機器の写真や地形図など,図もふんだんに使う。
ファイルサイズが大きくなりがちで,メイル送付できない問題も発生する。
(フォーマット改訂してほしい)

「実施要領書」は「実施要領書(たたき台)」がまず送付されてくる。
最低限の記述と,事務局からの指示がついている。
これに首席がインプットして「実施要領書(案)」にする。
案が揉まれる段階で,各乗船者や船側,事務局,海上支援(NMEやMWJなど関連企業)の調整。
ほうぼうでパラレルに話が進むので,それが大変。
あと「正式にはxxで承認された後で,でも下交渉として」という話題が多い。

「実施要領書(案)」のうちは,改訂が可能。
基本的には,まず乗船者会議で船側による可否判断などを受けて,
作業内容は研究安全委員会での審議までに,
乗船者の確定は最悪理事会までに,など。
なおボク自身は震災後に「乗船3日前に乗船が決まる」などがあったので,
内部の人間は(エライ人が動くと)どうにでもなるらしい。怖い。


「乗船関係書類の収集」も並行して動き始める。
「乗船申し込み書」「積込品一覧表」「積込化学リスト」。

「積込品一覧表」はマジメに書くとキリがない。
そして各記入項目がなぜ設定されているのかがイマイチわからない。
おそらく総容積(総積載量)が知りたいのだろうと思われる。
コマゴマしたモノはすべて「その他プラコンx箱分」で提出。
化学品も毒劇など種別を書く必要がある。
が,いつもコピペなので,コピペしている。

「乗船申し込み書」は取り扱い注意。
部局長押印が必要なので,外部の人には早め早めで動いてもらう。
パスポート情報や緊急連絡先として親族情報などの記載があるので郵送されるのだが,
なぜか「首席がいったん集めてから事務局に提出」という手順だったりする。
(ここの手順は船舶によって風習が違ったりもする)
この段階で「首席に送る」「事務局に送る」「送っていない」など混乱が生じる。


(後日追記よてい)
「データ・サンプルの取扱いに関する誓約書」「生物サンプルに関する同意書」
など

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いままで体調不良になると「栄養と休養と水分」の観点から,
たくさん色んなものを食べて,ポカリを飲んで,あとは寝てすごし,
少し回復したところで運動もはじめて代謝をガンガンあげて,治してきた。
それが正解なのかは知らんが,それで治っていたのだ。

しかし30を過ぎたあたりから,どうも体調不良の予後が良くない。
ずるずると引きずるようになった。
特にアレルギー的な咳喘息が止まらないのが問題だ。
色々と試して,今回ついに「これが原因かな」ということにいきついた。

たぶん,
加齢で胃腸が弱っていて,そこに体調不良が加わるので,
「栄養補給」がかえって胃腸に負担をかけておる。
水分を取りまくるのも,胃液を薄めて消化を阻害しておる。
そして胃腸の不調がアレルギー体質を励起しておる。
おそらくこれで間違いない。

ということで,
体調不良の予後には,
空腹を感じる程度の量の粥ですませ,
あまり食べ過ぎないし,よほどの高熱でない限りは水分も取りすぎない。
この対策でいけるはずだ。
実際,昨夜から夜・朝・昼と粥だけで過ごしたら,なんとなく調子が良い。

そんなところに,ヨメ氏がうまそうなIPAを買ってきて,
さらに夕飯に作った鶏の唐揚げを子供が残し気味で,
結局は空腹にビールと鶏唐を投入するというアカンやつになっている。

さて明日の体調はどうなるか。
幼稚園全体での終業式ではなく,
各クラスの解散パーティーのようなものが木曜17時からあった。
(終業式は次週金曜らしい)

まず教室に集まって,1年間の制作物を含むアルバムを受け取る。
今やスッカリ馴染んで楽しくやっている様子に慣れてしまっているが,
言葉がわからない環境に放り込まれた当時の写真を見ると,
その苦労を(苦労と感じているかは知らんけども)シミジミと感じてしまって,
お父さんはコッソリ泣いてしまいました。

教室の外に出て,子供達がお遊戯の披露。
つづいて保護者が手を繋いでゲートを作って子供を送る。
年少はトンネルくぐり,年長は胴上げ的に。
先生には,子供達の手形を布部にペイントしたチェア。

パーティーは,各家庭からは食事orスイーツを持ち寄り。
うちからはアンパンだったが,スイーツに入れられてしまった。
寿司にすれば良かったのだろうけども,まぁそれはそれで。

パーティーの間も子供はずっと遊び回っていて,
うちは下2人も連れて行ったのでその監視。
サッカー部の仲間で,何かとコンビを組むことが多かった無口な人(名前わからん)が,
同級生のパピーだったようで,向こうも驚いていたが,顔合わせ。

20時過ぎまでやって解散。
夕陽に染まるチューリッヒ湖を観ながら手を繋いで帰り,しんみり。
次は日本の小学校へ二学期から編入。
コイツは大変だなぁと。
帰国まで一ヶ月を切って,いよいよ動きだそうというところ。
何でも知ってるぐーぐる先生に聞けば,色んな情報が出てくる。

しかし,
 ・日本に住民票&家がある
 ・現地は家具付の賃貸である
 ・現地の幼稚園は年度末なので退園手続きがいらない
  (そもそも有料のインターではないので勝手に辞められる)
 ・現地資産が銀行の生活費程度なので処理がいらず,税金問題もない
などなど,
しょせん「長期出張」でしかない自分には関係のないことばかり。

現地自宅についても,オーナー側からコンタクトがあり,
 ・清掃業者は先方がアレンジするからカネを払うだけでOK(900CHF)
 ・生活消耗品は残してOK(退去翌日からオーナー氏が暮らす)
 ・リネンの洗濯乾燥だけはしてちょうだい
とのことで,困難なことは何もない。

残っている重要な処置は,
 ・現地の住民登録解除
 ・現地の銀行口座の閉鎖
 ・日本の公立小学校(一年生)への転入手続き
 (でも国際電話が使えないから出来ない)
 ・日本の私立幼稚園への入園手続き(通っていた園への再入園)
 ・すべて手運びする分量まで減らした荷造り
ぐらい。

なんかスゴイ余裕なんじゃないかという気がしてきた。
そんな気がしているせいで,全然何もしていない。
やばいやばい。


追記
オーナーが現地役所に住民解除の手順について問い合わせ電話をしてくれた。
パスポート(と住民登録証)を持って行けば数分で終わるとのこと。
オーナーにとっては,住民解除通知を受け取ることが,家の保険解除に必要らしい。
こういうの,気付いてくれないと帰国後にグズグズするところなので,
本当に気が効くオーナーでありがたい。
一号は地元の幼稚園に通っており,今日はZurich Zooへの遠足だった。
朝,地元のS-Bahnの駅に集合し,そこから電車・トラムでZooへ向かう。

遠足の引率補助が各家庭に呼びかけられたが,残念ながらあらわれず,
なんと担任のママが一緒に参加して引率していたとのこと。
4-6歳の20人超のクラス。
「ママの手も借りたい」ということか。
はたまたママがZooに来たかっただけか。

帰りはZooからチャーターバス。
お友達はみんなお喋りしてたけど,一号は寝てたとのこと。
普段は昼寝はしないのだけども,
動物園は興奮するし,歩き回るし,朝から夕方までドイツ語漬けだし,
まぁ疲れたのでしょうね。

ちなみにZooはこちらでは「ツォー」と発音するそうで,
両親が「ズー」と言うと一号は「ツォーだよ」と修正してくる。
そんなのも面白い。
このところ,汁っぽい鼻水がツーっとたれてくる。
それで鼻がムズムズしてクシャミも止まらない。
耳の奥の粘膜も腫れているような。
いわゆる花粉症みたいな症状。

回りを見渡すと,綿毛がフワフワ飛んでいるし,
雪解けから空き地(牧草養成地?)ではいわゆる雑草がドンドンと育っており,
ここ1,2週間でそれらがバンバンと刈り取られていっている。
(そのせいで色んなモノが飛散している)

たぶんこれらが原因なのだろうけども,
一方で冷たい湖に浸かって子供の世話をしていることもあり,
風邪をひきつつある状態なのかもしれない。
風邪なんだけど,日本での場合と違って,
ノドに痛みが発生してからの発熱というコンボには至っていないだけかも。
なぜノドにダメージがこないのかも,不思議ではある。
環境中のカビなどが原因では無いかと睨んでいるが,はたして。

花粉症的な症状で不便だよねーということと,
でも重篤な症状にはならないよねーということと,
両方ともの意味で,スイス・チューリッヒを堪能しているのだ。


海底堆積物の採取装置のデザインを考えている。

※求めるスペック
・極表層部のみ採取(たとえば1cm厚)
・微細粒子を採取(たとえば粒径1mm以下)
・広範囲で採取(たとえば1m幅で100 m長)
・できれば採取堆積の定量性を確保

※実現するサイエンス
・人為起源堆積粒子(海プラ)の種類と頻度の観測
・表層棲底生生物の生息密度把握と未記載種の発見

※考えられる難点
・採取する厚みが増えると,
 ・採取する試料量が増えるので重量が大きくなりすぎ現場運用が大変
 ・採取する試料量が増えるので重量が大きくなりすぎ海底から揚収できない
 ・試料量が激増してソーティングが大変
・表層だけをなぞろうとすると,
 ・採取漏れが生じるので定量性が甘くなる
 ・粒子の採り漏らしが生じる

今のところ良いデザインのアイデアがない。

発想の転換としては,
採取装置自体の開発ではなくて,
現場で粒径で試料を分離できる装置を開発するという手もある。

目詰まりしない多段の「ふるい」を深海底の現場で運用する。
ROVであれば振動は供給できる。

さて,どうしたもんか。
6月中旬のチューリッヒ州の話。
日出は0530頃,日入は2130頃だが,その前後30分は十分に明るい。

0530 起床。メイル・ネット。朝ご飯の準備。日本は昼休み。
0600 家人起床。というか起こす。
0630 朝ご飯。自転車通勤の日は自分だけ省略。
0645 出発(もしくは0715)
0800 職場着(自転車だと80分,電車だと45分)。日本とメイルしたり。
1100 昼食
1200 仕事再開。日本は19時。メイル数が減る。
1500 職場発(1600発の方が多いけど,湖水浴の日を例示するため)
1545 自宅着
1600 湖水浴(もしくは自転車退勤。両方なければ飲み始め)
1800 夕食(ワイン半分ぐらい or ビール500mLぐらい)
1900 シャワー・生ゴミ出し
2000 家人就寝・仕事開始。日本は未明。メイル来ない,SNSも止まりがち。
2200 就寝(7時間半睡眠)

こんな感じのペース。

もしサマータイムが無いとなると,
・4時から明るくなりだすので早く起きてしまう
・朝の自転車通勤時点で暑くなりはじめる
・湖水浴のためには14時に職場を出ないと寒くなってしまう
・家人就寝後から暗くなるまでの良い時間帯が短い
など困ることの方が多い。

サマータイムは良いことばかりだ。
スタメン

原口ー大迫ー久保
ーー香川今野ーー
ーーー山口ーーー
長友昌子マヤゴリ
ーーー川島ーーー

ここまでのW杯アジア予選でうまくいった布陣をそのまま採用。
でも前半グダグダだった。
香川が10分で負傷退場して倉田が入ったけど,
うまくいかなかったのはそのせいだけじゃない。
久保と原口がギラギラしまくってるわりに足下のミスを重ねたのは残念だったが,
それとて本質的な問題ではない。

とにかく「選手間の距離」が全然ダメ。

「グダグダの起点」はビルドアップ時。
シリアの守備プレッシャーがそれなりの強度であったので,
蛍がたびたび「2CBの脇」ぐらいまで降りてボールを受ける。

まずシリアのプレスは,奪いに来るというよりは縦に入れさせない感じで,
深追いはせず「蛍+CB」のラインより後方で並んでプレスをかける。
つまり「蛍が降りても剥がせてない」状態。

一般的には,蛍がCB脇に降りるのであれば,
それに応じてSBが押し上げられ,インサイドハーフが寄ることで,
近い距離のCBを含めた4人でパスコースを作るのだけど,それが起こらない。
ボールサイドのライン際は渋滞するし,中央はポッカリ空いてしまう。
さらにその状況にあっても両翼は外に張りっぱなしで,ゴール前に圧力をかけられない。
大迫が少し降りて受けようとしていたが,
むしろ逆サイドのインサイドハーフとウイングが絞って中盤を構成する方が理想的だ。
(逆サイドの大裏を狙うロングパスをバンバン狙うなら逆ウイングが張り残りするのも一手だが)

【理想の一例】
原口ー大迫ーーーーー
長ーーーー久保ーーー
友ー倉田今野ーーゴリ
山口ー昌子ーマヤーー

【現実】
原口ーーーーーー久保
ーー倉田大迫今野ーー
長友ーーーーーーゴリ
山口昌子マヤーーーー

ちなみにザックさんの時は,
遠藤がCB今野の脇に降りて,長谷部が寄せて穴を埋め,長友と香川を押し出し,
という動きがベースにあって染みこんでいた。
(でもあまりにパターン化しすぎて相手攻撃時にガンガン押し込まれてW杯では散々だった)

じゃあどうすれば良かったかというと,色んな方法があるだろう。
たとえば蛍が「2CBの間」に降りてCBを広げて一時的に布陣を変形する。

長友ー今野ーゴリ
昌子ー山口ーマヤ
ーーー川島ーーー

まぁこれも問題が多いわけだが。
川島さんと蛍の足下が不安なのでそもそもビルドアップできるのかという不安と,
2CBが開いてしまうということで守備に回った際の不安がある。

結局のところ,蛍の場所には「知性ある位置取り」が出来る人が理想で,
いわゆる「アジアの戦い」であれば「ビルドアップをキッチリできる人」が最適だ。
つまり,少なくともボールに寄りがちで足下が大雑把な蛍は適任者ではない。

後半に井手口が入って良くなったといっても,相手が落ちてきていることなので,わからん。
昌子をアンカーに置いて,2CBの間に降りる式でビルドアップすれば,
3CBっぽくなるので両SBも不安なくガンガンあがれるし良いと思うけども,はたして。


結論。
阿部ちゃんを呼ぼう。
困った時の阿部ちゃん。
最近つづけざまに2つの原稿を読んで,色々と考えてしまった。

原稿の英語が拙いとか,記述がわかりにくいとか,まぁそういうのも深刻な問題ではあるのだけれども,一番の問題は「世界観」がまったく見えてこないことだ。
世界観というと,もやっとしたモノのようであるけども,もうちょっと具体的に言うなら,「論文で対象としている場で関与する物質動態の概要」みたいなモノである。

そういう世界観が見えてこなくて,ただ単に,観測した数値と,想定したプロセスとだけが書かれていて,これで説明できるよねオーケーオーケー,というような議論が展開されている。
たとえば「コレが起こるためにはアレが必要だよね(アレについて言及無し)」とか「コレが存在するなら必然的にアレも存在するよね(アレについて言及無し)」とか,そういうこと。

それで考えさせられるのは,こういう「論文原稿における世界観の欠落」というのは,論文原稿を書くことの技術的困難から生じているのか,それとも(原稿を書くという行為を経ない脳内の段階で)そもそも世界観が欠落しているのか,どっちなんだろうかということ。

もちろんこれを「他山の石」とせねばならないことは,言うまでもない。
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自己紹介:
海洋系の某独法で働く研究者が思ったことをダラダラと綴っています
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