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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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「科研が書けん」というダジャレがネットを飛び交うのは10月の風物詩ですね。科研って言う人と科研費って言う人がいますね。ボクの周囲は科研費だったので,科研という言い回しにはいまだ違和感を覚えてしまいます。とはいえオフィシャルに科研費データベース「KAKEN」なるものがあるので,科研の方が勢力が強いのかな?でもあの「紫シール」には「科研費」って書いてあるな。しかしあのシールはマジで誰得だし,あれの総費用を科研費に回せば若手B数件は採択数が増やせると思うので,文科省なりJSPSのエロイ人達には猛烈な反省を促す次第であります。


まぁそれはどうでもよくて,データベース「KAKEN」はすごく便利ですよね。どういう人がどういう細目でどうしうネタで採択されているかが一目でわかる。もちろん科研費以外の大きなモノを持っていて応募していないケースもあるだろうが,取り続ける人は本当に隙間無く取り続けている。研究者とはいえピンキリだというのが一目でわかる。

中には「あの人がなぜ取り続けられるの?」と思う人がいないわけではない。というのは,ある時,そういうリサーチをするのが大好きなオジサンが「基盤Sを取っている人を,片っ端からWoSでCitationを調べた」とのことだったので,その通りに調べてみたのだ。一方で,学会などで発表を聞くに「あぁこの人の研究はキレがあるなぁ」と思う人であまり科研費を取れていない人もチラホラといる。

それってなんでかなと思って,直接申請書を見たわけではないけども,ちょっとした仮説を立てている。それは「科研費の採択率には人当たりの良さが影響している」というもの。

これは直接的に人の良さが影響している,つまり「審査員がアイツは良いヤツだから良い点をつけてやろうと考えた」というようなことではなく,もうちょっとフェアなもの。日頃から人当たりの良い人は,人当たりの良い文章を書けるから,「自分の研究の意義付けの部分」で「他の研究をアゲ」た上で「自分の研究もアリですよね」と書いているのではないかと。逆に「学会で見てキレ味がある系」の人は「他の研究をサゲ」ることで「自分の研究の方が優れている」と書いているのではないか,と。

「科研費の書き方」書籍なんかを見れば書いてあることなのかもしれないけど,これは中々に重要なポイントなんじゃないかと思っている。なにせ審査員は近い分野の研究者。たとえば「モデルなんて所詮は絵空事。やはり観測が最高よ。」と書いたものがモデル研究者審査員にわたったらどう思われるか。「あのモデルはすごい。この観測をすればシナジー効果でwin-winよ。そらそうよ。」と書いたものであればどうか。

ボクは基本的にネガティブな性格なので,難点をあげつらうような書き方になってしまいがち。気をつけても2,3箇所はネガティブになってしまっている。今回は,元々ボクが科研費書類を添削していたポスドク氏に,逆に査読をお願いしたところ,ポスドク氏が「ここネガティブになってますよ」と指摘してくれた。うん。素晴らしい。

今年は基盤Bのみ。萌芽も出せるけど今回はおやすみ。
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