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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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社業の流れでブレスト的に書いたメイルの転載。

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ボクが考えるのは、生成AIで何ができるかよりも、むしろ「ポスト生成AI」の時代に何が勃興してくるのか、という点です。
生成AIによって、情報が無限に生成される時代にあって、どんな問題が生じてしまい、人類はそれをいかに克服するのか。

科学は証拠と論理からなるものです。
『証拠』を生成AIがうみだしうる時代には、いかに『証拠』の真偽を判定し真実性を担保するかが、重大関心事になるでしょう。
言い換えれば、「生成AIが絶対に生み出せないもの」を手中に収める行為が、今以上の価値を持つことになります。
すなわち、サンプルリターン能力とサンプルキュレーション機能の確立が、「ポスト生成AI」時代の科学の未来構想において中心に据えられるべきことではないでしょうか。

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科学研究の目指すところは『世界を理解する』に尽きます。
これを30年後の未来像として落とし込むということは、『世界』の範疇をいかに設定するか、いかに上手くスケールダウンするか、だと考えています。
手垢のついた方法ではありますが、過去・現在・未来の三区分を導入することで、以下の3つのテーマに収束するのではないでしょうか。

1.日本の過去
日本列島の地質学的起源と、現在の日本列島周辺に生息する生物群集の起源の追求。
これらを統合的に描出する『シン・日本列島形成論』の完成。
そのための汎用サンプルリターン能力と地質アーカイブ試料のキュレーション。

2.日本の現在
日本列島人類に恩恵と脅威をもたらす潜在的(低頻度)で極端な地質・気象現象の理解。未踏査領域に潜む経済的価値を生み出す材料の開拓。
これらを徹底的に調査する『不可知・未踏領域の開拓』の推進。
そのための極限環境調査技術の確立と生体アーカイブ試料のキュレーション。

3.日本の未来
人類による地質・生態系の利用方策の開拓と調和。それらの帰結として生じる未来の地球環境の予測。
これらを統合的に描出する『ヒトと地球の戦略的互恵関係』の構築。
そのための海洋地球工学技術の開発と、ユニークなシミュレーションのためのシナリオ作成能力の開発。

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