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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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お久しぶりです.
このお題の回答の書き方はかなり悩みました.難しい.

まず,何を持ってして「盛り上がった」と言えるのだろう.
というのも,WBCとプロレスとか例として出ているけど,
各イベントに対する盛り上がりは人それぞれだと思います.

自分の場合はW杯よりもNPBの方がはるかに盛り上がっているし,
朝青龍に無関心という友達もいます.

ここで,K氏が「盛り上がる」といったのは
「世間の注目度」と言い換えていいよね?

「盛り上がった」イベントとは世間のより多くの人が「注目した」イベントだという
ことです.
どうすれば,多くの人が注目するか?

自分は,「多くの人に共通な話題であること」と「内容が簡単であること」の2点が重
要だと考えます.

世間にはたくさんの人がいて,いろんな趣味や嗜好を持っています.
それらの人の大多数が興味を持って,一緒に「盛り上がる」には,
みんなに共通の対象でなければなりません.

では,共通の対象とは何か?

日本国内で考えたとき,最近は流行がコロコロ変わって,ちょっと世代が違うだけで
も,
情報がまったく異なる.
僕も90年代のJ-POPはまあまあ知っていて聴くと盛り上がるけど,
最近の歌はよくわかんないから,学生さんとカラオケ言っても
盛り上がりません.

そういう趣味も知識も違う人たちとの数少ない共通意識って,
どうしても,単純なことになっちゃうと思います.
たとえば「自分は日本人だ」とか.

その結果,日本代表が出る国際大会しか盛り上がらなくなる.
このとき,盛り上がっている人の多くは競技や大会の内容は理解していないと思いま
す.
競技は何であれ,内容はどうであれ,「日本(代表)が勝った!(または,負けた)」
これは,日本人の多くが感情を共有できるので盛り上がる.

昔は,もうちょっと違ったのではないやろうか.
多くの人が似たような教育や家庭環境で育って,そうして,大人も子供も共通の情報を
持った.
例えば,親の世代の男の子で野球のルールを知らない人の方が少ないだろうし,
野球をしたことないって人の方が少ないと思う.だから,野球という競技の内容まで理
解できる人が多かった.
そうすると,NPBの内容について感情を共有する人が増える.結果,盛り上がる.

何が言いたいかというと,昔は情報が少なかった分,多くの人が知っている共通の情報
が多かった.
その結果,その共通の情報を使った盛り上がり方に多様性が生まれ,内容まで踏み込ん
だ盛り上がりが可能になった.
内容まで踏み込んだ盛り上がりって,「茶番」的な楽しみ方よね.

一方,情報が増えてくると,その分,世間の間での共通の情報は少なくなってしまう.
そうすると,盛り上がるには共通の情報が必要なので,
盛り上がるための共通の情報の組み合わせの数が減ってしまう.
だから,盛り上がる内容は単純なもの,結果だけという野蛮的なものとなる.

共通の情報って盛り上がりに必要なものなんじゃないかなーと思っています.

研究室の人たちで集まれば,研究の話で盛り上がり,
野球部の人たちで集まれば,野球の話で盛り上がり,
親戚で集まれば,いない親戚の話で盛り上がり,
居酒屋の隣に座った見知らぬ兄ちゃんとW杯で盛り上がり,
初対面の外国人とは下ネタで盛り上がる.
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海洋系の某独法で働く研究者が思ったことをダラダラと綴っています
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