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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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酒井均先生がお亡くなりになった


酒井先生は安定同位体地球化学の第一人者である
また熱水化学分野や三陸成層圏観測も行われていた
研究内容や研究者の家計図的なものでいうと、
ボクはまさに「酒井派」である
そんな派はないし、
他に何派があるかもわからないし、
そんなこと誰も思ってはいないだろうけども、
とにかく、
酒井先生とボクにはそんなつながりがある

そんな酒井先生とボクの間には直接的な関係はほとんどない
お話させていただいたのもほんの数回である
そんな数回の中に非常に印象深いものがあった


海洋研の何かしらの集まりがあり酒井先生が来られたときのこと
ツツミさんの案内で質量分析室に入られ、
「最近の成果はどのようなものですか」と聞かれた
当時はちょうどマリアナ熱水の水素同位体比がどうもおかしいことに夢中だったので、
例の温度とdDのプロットをお見せして、
「同位体平衡で説明できない」
「水素が変なんです」
というお話をした

すると酒井先生は、
「general chemistryはどうなの?」
とおっしゃったのだ

なんのことはないただのコメントだったのかもしれないけども、
ボクはガツンとやられた気分になった
安定同位体がおかしいとか、
水素がおかしいとか、
そういうことではないのだ
重要なことは、そこで何が起きているか、なのだ
だからこそ、
水素や同位体をこねくり回す前に、
見るべきはgeneral chemistryなのだ
これは修士時代までのボクにポッカリと抜け落ちていた部分で、
今後研究を続けていく上でもっとも外してはいけない力点だと思う

何を言っているかわからないと思うけどそれでいいんです
これはボクだけが受けた薫陶だから
酒井先生が意図していたかどうかすら関係ないんです
あのたった一分程度の会話で、
酒井均はボクの先生になり、
ボクは酒井先生の弟子になったんです
それでいいんです


心よりご冥福をお祈りします



2005年度地球化学年会@沖縄にて
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海洋系の某独法で働く研究者が思ったことをダラダラと綴っています
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