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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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 この1月から某学会の評議員を拝命しております

ボクのような若者が慣例よりも極めて早い段階で選挙に推薦されたこと、
またそんな若輩にもかかわらず当選させていただいたということの意味を考えると、
ボクに求められているのは、
「オジサンが何をしているのかを若者に伝える」という部分と、
「若者が何を考えているかをオジサンに伝える」という部分があるんじゃないかと思うわけです
それは、
「若者とオジサンの垣根を下げていく」あるいは、
「若者にも学会という組織との付き合いを意識してもらう」(会員獲得!?)、
と換言できるのかもしれません
と、
勝手に思っています

なので、
このweblogでは、
評議員としての活動があった場合には、
その様子や感想などを、
可能な範囲で積極的に記していこうと思っています
(もちろん記載が許されない内容は巧みに隠します)



前置きが長くなりましたが、
(でも前提の確認は極めて大事ですよね)、
土曜日に【幹事会】(*1 末尾に解説アリ)が開催されたので出席してきました
ボクは幹事ではないのに希望して参加したオブザーバーです
もちろんわざわざ会議に出たがる希有な人間はボクだけでした(他は皆さん幹事(?))


幹事会では、
学会の現状と今後の活動方針の確認、
そしてそれを踏まえて、
次週に行われる「評議員会に諮る議題の確認と論点の洗い出しと整理」を、
やっていたように思います


ちなみに現在の問題点は、
会員数が減少している(減少しそう)とか、
財政状況が悪化している(業界が不景気だし)とか、
学会が編集する雑誌のIF値が減少している(そもそも低い)とか、
他学会や連合などと比べプレゼンスが低い(と感じる)とか、
そういったことのようです


内容の詳細は下に書きますが、
雰囲気は"航海打ち合わせ"や"研究費の内部シンポジウム"などと同じようなノリでした
まぁ同じようなオジサン達が集まっているわけですから雰囲気はそうなりますよね
ということで、
特段張り詰めているとか緊張感とか、そういうのは無かったです



この学会というのは、
そもそもが任意に集った研究者集団であって、
学会という体裁はそれなりの集団規模を適当にコントロールするため、
あるいはより互助的な活動を活発にするためにはじめた、
寄り合い所帯のようなもののようです(ボクの認識)
(これはどこの学会も出発点は同じなのではないかな?)

それが何十年と続いてきた中で、
もちろん基本的には円滑に活動してきたからこそ現在も存続しているのですが、
ある側面では"歪み"のようなものが生じてしまっているようです
具体的な事例は記載できませんが、
上で触れた設立の経緯のようなものにある通り、
要するに、”なあなあ”な部分が残っている、ということです(*2)

すこし話が変わりますが、
上で述べた現在の学会が抱える問題に対処していこう、という中で、
一つの方法論として、
学会を現在の任意団体という位置づけから、
法人格を持った団体にするということが議論されています
いわゆる、法人化の検討、ということです
これは、
既に行われている大学や研究所の独法化とは別件だと思った方が認識は正しかろう、と思います

で、
ここでまた論点の整理
ややこしいようですが、
"法人であること"のメリットデメリットとは別に、
"法人化"における問題点というのが存在するということです

法人として認可されるためにはそれなりの条件をクリアしなければならなくって、
たとえば重大な案件としては、
法人の組織体系や所在、会計などについて、
たとえばNPO法人を目指すならそれに認可されうるだけのフォームが必要になります
現在の当学会のフォームでは横滑り的に法人の認可を得ることが難しいので、
いくつか大きな調整や決断をする必要があるわけですが、
その際に先に述べた"なあなあ"な部分が残っているというのは大きな壁となるわけです
ちなみに壁と書きましたが、
乗り越える事ができない、という意味ではなく、
乗り越えるには労力が必要である、という意味です

まぁそんなこんなで法人化の作業について話があったわけですが、
ボクとしては、
そもそも法人になることを目指すか否か、という部分の議論を聞けると思っていたので、
やや拍子抜けという感じでした

ちなみにボク個人としては、
学会というのが任意の研究者集団からはじまったことを踏まえ、
たとえ何のメリットも無くなったとしても学会の存在は存続させるべきだし、
実際、名前だけとにかく存続させると言うことはできるわけで、
そういう観点から、
必要経費が発生する法人化によって経済的にダメージを受け、
人間関係に重大な傷を残す可能性というのが最も恐ろしく、
最も避けるべき事態である、という立場から、
法人化に対しては絶対に反対、という意思を持っていることをココに表明しておきます
(表明せんでもいいんやけどね)

ちなみに必要経費のたとえばですが、
法人になるとメールによる決済が認められないらしい
緊急の議題を議決するにも紙文書(あるいは肉体的会合)が必要になり、
経費がかさむ(色々と自由度も低くなる)ことが想定される


あら、
気付いたら法人化の話に終始してしまった
実際の幹事会では法人化に関する話は1/10も話されていませんでしたよ
まぁいいや
そういう話があるよ、ということをここに載せることが重要ですよね

というかですね、
幹事会で話し合った事項の多くは、
"なあなあでも良し"と判断するのであれば、
特段、議論にあげる必要のない話題とも判断できた、という部分で、
法人化を目指すか否か、というところが不明確なままに議論に時間が費やされていることに、
若干の違和感を感じていたのでした




(*1 幹事会とは?)
【評議員】は【正会員(学生会員含む)】の直接選挙で【正会員】の中から選ばれる(選出細則)、
【評議員会】は【会長】【副会長】【評議員】をもって組織(会則11条)
【会長】と【副会長】は【評議員ではない】が【評議員会の構成員】(会則第11条)
【幹事】は【評議員会】の承認を経て【評議員の中】から【会長】から委嘱される(会則第13条)、
ただ、
【幹事会】については【幹事は会長副会長とともに幹事会を構成する】(第13条)とあるだけで、
【評議員会】の枠組みがピッタリと決まっていることと比べると、
たとえば【幹事会】に上記以外の人物が参加することを制限していないように解釈できる
そもそも【幹事は若干名をおく】(第13条)とあるだけ

ということで、とりあえず今期は、
第13条にある【幹事会を構成する】メンバーに加え、
会長が参加を認める【幹事外のオブザーバー】を、
【幹事会参加者】ということにしていこう、という方針
(これはボクの認識、誤解があると思う)

簡単に書くと、
【"幹事"∈"評議員"】は会則で決められた絶対条件
【幹事会参加者="幹事"+"オブザーバー" 】は現状(法的拘束はない)、
です
ボクは【評議員】だけども【幹事】ではありませんので、
オブザーバーとしての幹事会への参加だった、ということです


(*2)
ちなみにボク個人は“なあなあ“というのは、
集団運営においては必要なバッファーだと思っています
"なあなあ"を良きバッファーとして利用するには、
性善説が前提です

性善説というのは、
他人は悪いことをしないと想定する、という意味ですから、
"実際に悪事を働いている人"というのは性善説の世界には存在しなくて、
”悪事を告発する人“が現れた時に、
それが追認的に”悪事か否かの審議事項”になるのです
それは、
告発する人が"最初に性善説を否定している"からです

この場合告発者は、
性善説を採用し続けることでムラに及ぶ危機を唱えたという意味でムラの守護者なのですが、
あるいは、
ムラの掟(性善説)を破った破戒者という側面も与えられてしまいます
(告発者が黙っていればムラが滅びるまで性善説によってムラ人同士の平和は保たれたはずだから)

そういう意味で、
告発する際には十分な明確で客観的な根拠を告発に添える必要がありますし、
告発を審議する側にも非常に慎重な根拠の精査が求められます
これは大変な労力です

ちなみにボクは、
"ムラ人同士の揉め事"は"ムラの存続にはプラスにならない"という立場から、
ムラの存続自体が目的なムラである学会組織(法人化の部分参照)という側面を踏まえ、
"告発することについては慎重になるべき"という姿勢です
ようするに最後まで性善説を貫くという意味ですね


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海洋系の某独法で働く研究者が思ったことをダラダラと綴っています
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