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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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ごくごく私的な発信です
他人の人生だからって黙ってはおれん


博士課程への進学希望者に対して、
ギリギリのギリギリまで「やめとけ」って言い続けるのと同じ(?)で、
やっぱりボクは「研究室を出て行け」と言い続ける
博士進学やPDになるタイミングで、
しつこく出身研究室に居座り続けるのは、
よほど優秀で、
独立して独創的な仕事を一人でできる人以外は危険だ

研究における思考法は、
赤ちゃんがお母さんと同じ言語を話すようになるのと同様に、
無意識のうちに先生のそれと同期しているわけで、
一つの研究室しか経験していないというのは、
先生の「呪縛」から決して逃れることができないということだ
(PDなどの人材交流が活発なラボにおいては当てはまらないかもしれないが)
この「呪縛」は、
別に先生の人格や性格という意味ではなく、
「独創性こそが研究の肝であるのに、
それを生み出す思考法はすでに存在している」
という現実であり、
つまりは、
「先生を超える独創的な研究は決してできない」ことを意味している

研究の内容が、とか、
研究の継続性が、とか、
あと少しで論文に、とか、
今あるサンプルを片付けて、とか、
そんな理由で、
外に出て行く機会を自ら放棄するってのは、
やっぱり納得がいかん
はっきり言って今の自分の研究を過大評価しすぎてる

世の中には、
日本に限ったとしても、
こんなに多くの研究者がいて、
こんなに多くの研究室があって、
一つの現象に対して様々なアプローチがあって、
一つの手法を使って様々な対象の研究をしていて、
そんな研究社会において、
今の自分の環境が一番と思ったり、
そう思って無くてもその環境に留まったり、
そういうのって、
自分がやっている科学を否定しているような気がする
論文を書く時には論文を読んで引用するように、
研究計画や研究遂行においては、
やっぱり先達の幅広い知識や経験を享受し応用する必要があると思う


「自分で考える」って、
研究室を移った経験の無い人間がいくら自分で考えたって、
研究室を移った後の自分の姿は想像できない
「今の研究が楽しい」からって、
行った先の研究が楽しくない理由にはならない
もっと楽しいかもしれない
(もちろん楽しくないかもしれない)

これはもっと普遍的なことで、
「未来の未知性に敬意を抱くものはいずれ「宿命」に出会う。
未来を既知の図面に従わせようとするものは決して「宿命」には出会わない。」
って内田樹が言ってたけど、
「何が起こるかわからない」ことを実行した時にだけ、
「何かが起こる」ことが期待できるのであって、
「こうなるだろう」って思っていることを実行するだけだと、
「こうなったね」という程度のことしか起こらない
それはつまり、
今のあなたが描く未来予想図には、
今のあなたをまったく成長させない未来しか描かれていない

今の自分を超えていくには、
今の自分が想像しうる範囲のことしか行動しないようではダメで、
今の自分が想像もできない未知の機会に挑戦しなければならない
そしてそんな未知の機会は、
絶対に自分では設定できない

未知の機会は向こうからしかやってこない
たとえ自分で行動しはじめたとしても、
(たとえば「雇ってください!」と誰かにお願いしても)、
その機会をOpenにするかどうかの究極の決定権は、
相手にあって自分にはない

「あなたのことを最もよく知っている人は、少なくともあなた自身ではない」
ってどこかで読んだけど、
まったくその通りで、
自分は自分のことを、
絶対に主観的にしか見ることができない
そんな中で、
自分を外から見て評価してくれて、
それなりに高評価を与えて誘ってくれるというのは、
その人の評価眼が正しいか否かという問題ではなく、
「自分では気付かない自分の特性」に気付いてもらえているということで、
ただ喜ばしいというだけでなく、
もっと深く、厳粛に受け止めるべきことだと思う
それが例え利用されようとしているだけだとしても、
少なくとも現時点で利用価値を見出してもらっている事実を受け止めるべきだ

「チャンスのドアにはドアノブが無い」
あちらが開けてくれた時に飛び込まないと、
自分で開けたい時には開けることはできない

「もう決めたことだから」と言って、
すべてを遮蔽してしまう態度は、
自分の決定に対する不安、と同時に、
自分の決定は間違っていないはずだ、
という自惚れを感じさせる

もしまだ翻意が許される状況なのであれば、
今一度、考えてほしい
あるいはもう何も考えず、
ボクに騙されてほしい




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kawagucci
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自己紹介:
海洋系の某独法で働く研究者が思ったことをダラダラと綴っています
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