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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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東京五輪開催をめぐるアレコレを見ていると、それぞれの立場にそれぞれの視点があるもんだなと感じる。

誰かが「とてもバカ」であることは、あまりない。
それぞれの立場で、視点が違うのだ。
ここで面倒なのは「声の大きさはそれぞれの視点に等しく分配されて"いない"」ことだ。
関係者全体を見渡した時に、とても声の大きな人が、特定の視点から喋っていることがある。
それがゆえに、特定の集団にとっての局所最適が、全体の方針に採用されてしまう。

とはいえ、それ自体は、ある意味では、仕方が無い。
全体を完璧に見渡して、調和の取れた最適解を導き出すのは、事実上不可能と言っていいほど困難だ。

問題は、声の大きな人がコロコロ変わる、あるいは同じぐらい大きな人が複数いる場合だ。
この場合、それぞれの局所最適に向けた綱引きがはじまる。
それぞれの局所最適には辿り着けず、妥協を探りはじめる。
結果として「全体の調和」とは違った「局所最適同士の調和」に向かっていく。

「局所最適同士の調和」というのは、とても歪なものだ。
最終産物だけを見ると「どうしてこうなった」は、わからないだろう。

天然環境であれば、放っておけば一定の秩序に従って全体が振る舞う。
そこに「全体の調和」がある。
それを探ることが、ボクの研究である深海の科学である。

しかし、人間社会は、なかなかそういうことにはならない。
それは「局所最適同士の調和」だからだ。
そんな人間社会を理解しようとするのは、深海の科学よりも困難で、だからこそ、面白い。
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海洋系の某独法で働く研究者が思ったことをダラダラと綴っています
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