忍者ブログ
自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
[2137] [2136] [2135] [2134] [2133] [2132] [2131] [2130] [2129] [2128] [2127]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

最近,80年代後半に起こったという「バブル」に興味がある。それも「どうしてバブルが起こったのか」ということじゃなくて「バブルは人の価値観にどのような影響を与えたのか」ということにすごく興味がある。

うかつな「世代論」については警戒しておく必要があると思う一方で,人格形成において社会環境の影響は無視できないものがあるとも思う。「キミは○○世代だから××だね」というような世代論と個人の性癖を直接的に結びつける言説はイカンが,個人ではなく集団として見た時には,およその傾向が浮かび上がるものだとも思う。

たとえば「戦争を知っている」世代(1935年以前に生まれた人々)は,最後の一線として「戦争はダメだ」「あんな想いは2度としたくない」と語る。たとえば大勲位とか主筆とか。それに対して今の社会で軍国化・排外主義を推進しようとしている人々は「戦争を知らない世代」=「全共闘世代」が中心になっているように見える(1940-1950年生まれ?)。戦争を知らないからこそなのだろうと感じている。

知識で知っていることと,経験で知っていることは,違う。それはもう,全然違う。

===============

それでバブルについて。

バブル期(1986-1991)にすでに社会人になっており(1965年以前に生まれた人々),かつ全共闘世代よりも後となると,およそ15世代(1950-1965年うまれ)であり,今の50歳-65歳にあたる。まさに今の社会の決定権を握っている世代。これを仮に「バブル世代」としよう。

ボクは研究業界で暮らしていて,この業界は基本的に大学から陸続きなので,バブル世代であっても,その渦中に身を置いた人は少ないと想像され,バブルという現象と向き合うにはむしろ例外的な集団なんじゃないかと思う。そのせいか,ボクは「バブルの頃はこんなことが・・・・」という「バブル語り」を聞いたこともあまりない。

バブルについて,金融・経済論とか,「スター」の物語とか,そういう風に語った書籍は多い。でもボクが知りたいのはそういうことじゃなくて,もっと身近な,市井の人々がどのような心象であったかとか,日頃の暮らしぶりがどうであったかとか,バブルの狂乱というものを体感したのはどういう人々なのかとか,そういうことが知りたい。

「バブル世代」の「バブル体験」が,この国の方向性に何らかの影響を与えうるほど大きなインパクトだったのか,あるいはアレは(特にメディア関係者が強く体験したからこそ)極端に誇張された思い出でしか無く「世代論」を形成するほどのものではなかったのか。どうなんだろうか。

とにかく「バブル」について市井レベルで理解しておかないと,どこかで何かの拍子に「バブル待望論」がむくむくと起こってきた時に,どう考えて良いのか整理できないと思う。バブル世代が退場する前に,色んな話を聞いておきたい。

===============

「ポストバブル世代」(1965-1975生まれ)は,幼少期にバブル報道に触れて知っているが,バブルそのものを体験していない世代。ITバブルと呼ばれる現象が起こったけども,その旗手と言われた人々の生年は三木谷(1965),堀江(1972),藤田(1973)でポストバブル世代が中心に見える。これはIT技術の発達時期がホリエモン世代の青年期と一致したという影響が最大要因なのだろうけども,彼らが「バブル」を直接体験していなかったことは,彼らの「遊び方」に影響を与えたんじゃないかとも思う。これは世代論とは関係無いけど。「ポストバブル世代」は「ロスジェネ世代」でもある。

「ケータイ世代」(1975-1985生まれ)が次に来る。ポケベル・PHS・携帯・iモードが中高大学生に普及した時期に中高大学生だった世代。また1995年にWindows95が発売され,当時はテレホーダイだったが,10年後の2005年には高速通信時代がはじまっている。身近な例では,中学時に1つ上の姉がポケベルを持ち,ボクは高校に入ってまずPHSを持ちすぐiモードケータイに移った。この世代は,根本的なコミュニケーション手段が変わったので,これ以前とこれ以降では,根本的な違いがあるように思う。なお1980年生まれが「松坂世代」で,1981年生まれが「キレる17歳世代」(凶悪少年犯罪多発)。関西バイアスで言えば1995年に阪神大震災。

ちなみに研究業界的には,1975年頃に生まれた世代は,ちょうど大学院重点化世代で研究者の数がすごく多い。だから同時に1975-1985年生まれが「ポスドク問題世代」でもある。また汎用コンピュータが一般家庭にも雪崩れ込んできた世代でもあるので「研究にコンピュータを使う世代」でもある。WordやExcelとか言った意味では無くインフォマティクス的な意味で。

ちなみにちなみに「アダルトビデオ」の爆発的普及は1985年頃かららしく「ポストバブル世代〜ケータイ世代」が思春期にこれと触れる世代である。これは表立って語られないだけで思想形成にかなり大きな影響を与えていると思うので「世代論」の軸として有効な気もしているのだが,果たして。

自分より若い世代のことはよくわからない。1985-2000年生まれだと,どうなんだろうか。この世代に影響を与える2000-2010年というと,技術的には高速通信,ネット動画世代か。世相というか社会事件としては,なんだろう。2001年9.11が直接的に世代に影響を及ぼしているとは思えないけども,グローバル化を中心とした社会の不安定化なのかなぁ。まだ世代論で解析できるほど時間が下っていないと考えるしかないか。

2011年に東日本大地震なので,これを就職前に経験している世代となると,1990-2000年生まれで,大きな影響を受けているように思われる。2010年頃からスマホ・Wi-Fiが普及している。
PR
プロフィール
HN:
kawagucci
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
海洋系の某独法で働く研究者が思ったことをダラダラと綴っています
ブログ内検索
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
アクセス解析
カウンター
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright (c) kawagucci's Weblog All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]