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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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職場で飛び交うメイルや添付資料を読んで,
なんというか,
あまりに「前時代的な」「女性の主張」だったもんで,
噴火メイルを送ってしまった。


(1)「説得」と「共感」を混同しない
今回の主張は「出産育児期の女性ならではの大変な部分があって,それが研究に支障をきたしていることをわかってほしい」ということですよね。でもいくら古い男性であっても「女性が出産育児期につらい」ことはわかっているので,この部分で定量的・具体的・客観的な情報を持ってきて「あなたが考えているよりつらいんですよ」といくら「説得」しようとしても,聞かされる側からすると「知ってるよ,わかった,もうわかったから」という感じになってしまいます。そこにボタンの掛け違えがあって,結局どれだけ頑張って説明しても,むしろそのせいでかえって「要するに大変なんでしょ」という受け取られ方をします。なので,あまり「女性ならではの大変なこと」という部分を説明するのに力点を置かない方が良いというのが,ボクの考え方です。たとえば,この部分については「ご存じかと思いますが,産前はつわり・腹部膨張,産後は授乳・ホルモンバランスなど,まぁとにかく大変なんですよー」ぐらいに留めるのが良いと思います。

で,大事なことは「共感」をえることです。本件に関してもっとも共感が得られるのは「子は宝」ということだと思います。山本さんがメイルで「子供を生んで育てるという行為は人間として最高に評価されて然るべき成果」と書いていましたが,まさにこの部分です。私たちは皆,必ず母親の子供であること,そして親による乳児期保育無しにここまで成長していないことは,共感してもらえるポイントだと思います。この部分をどれだけ主張に「盛る」かは見解がわかれますが,「子は宝」という部分でまずは全体の共感をえて,一体感を生み出した後で,「子は宝,ですよねー。でも,評価評価で締め上げられてちゃ,スクスク育てられないんですよねー。」ぐらいのところにまず着地する作戦が良いと思います。



(2)「女性」と「家庭」を混同しない
「妊娠・出産・授乳」は女性に特有の事項です。一方で「保育所・待機児童・子供が風邪」は家庭における事項です。少なくともボクが把握している範囲でも複数の男性研究職員が,保育所への送迎などは分担されています。こうした男性職員がいる中で「女性研究員」としての主張に「保育所など」を盛り込むことは,彼らに対してフェアではありません。上記の「女性特有の肉体的案件」と「家庭運営案件」を慎重かつ明確に分類することは必須です。そうしないと「共感」をえられませんし「自分勝手」と思われかねません。家庭運営案件については,多かれ少なかれ,誰もが直面している問題で,子供の問題というよりは,家庭内の成人(配偶者・親兄弟)の問題です。なのでこれを主張すると「家庭運営もうまくやりくりできない人」という印象すら与えかねません。具体的に言えば「オレは出来てるし,お前が出来ないだけだろ」「じゃあ親と一緒にすめば?」「なんでそんな男と結婚したの?」という話になってしまいます。



(3)「ゼロ点」の設定を間違えない。
今回の主張では「女性はこれだけのマイナスを背負っているんだ」という主張になっています。でもこれだと「介護」「病気」「障害」など様々な「マイナスを抱える人」がいる中で「女性」だけが考慮されることになってしまいます。この不均一が生じるのは「ゼロ点(基準)」を間違えているからです。現状で(暗黙のうちに)ゼロ点として採用されているのは「独身,専業主婦を持つ男性,子育てが一段落した人」ぐらいだと思います。でもそんな「恵まれた研究環境の人」をゼロ点にしていることこそが,こういう問題の根源ではないでしょうか。人間は,病気をしたり,ケガをしたり,子供が産まれたり,家族に介護が必要になったり,そういう状態の方がむしろ「普通」でしょう。だから,まずはそこを「ゼロ点」にしませんか,という提案にするのがまずはじめにあるべきだと思います。そうすれば,先に挙げた「恵まれた人」は「自身も家族も健康で問題が無い」というむしろ例外的に恵まれている状況にあるわけで「ああいう人は研究に専念できるプラスの環境だよね」ということにできます。人事評価において,そういう人を「これぐらい出来て普通」ではなく「格段にすごいね」ということにしてもらえば,相対的にこれまで「ちょっとこれじゃぁねぇ」だった人が「まぁこんなものでしょうか」になるのではないでしょうか。また恵まれた環境の人が出世していくことは,ある意味では当然で,それは「宝くじが当たって金持ちになる」ような「偶然,恵まれていたんですね」ということですから「なんで私に宝くじが当たらないんだ」みたいな主張をすることは「共感」されないので,避けるべきだと思います。



ちなみに,今すぐに元データを示せないのですが,「専業主婦」というモデルが成立していたのは日本史を通しても戦後昭和期のみであることがすでに明らかになっており,つまり「女性は出産育児をしながらその中で働く方がむしろ一般的なモデルなのだ」という社会科学研究結果があります。(とりあえず知恵袋)。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q111123901
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