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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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とある友人が下記のつぶやきをしていました。

「人材育成については様々なところで以前より議論されていますが、私の理解では、そういった枠組みでは実質的に人材を育成することになる「取り巻く環境」まで変えることが難しいところが共通する課題です。もちろん、時代は変わりつつあると思いますが。」

まったくもってその通りだと思います。
(ボクの理解が彼の言わんとするところと合致していれば,ですが)

ナンタラ委員会やらナンタラ部会やらで理念やプランを話し合っても,
それが実践にまで落とし込まれることは多くなく,
むしろ実践に落とし込めることしか実施しない,というのが,
実態に近いのではないかと思います。

というか,
それ以前の問題でもあると言えましょう。

それはつまり,
「育成」というものが,
「いまだかつてメソッドとして確立されたことのないものである」ということです。
ここでいう「メソッド」ってのは,
人材育成をしようとする組織の組織人が共有するもののことで,
まぁ意識でも実質的なカリキュラムでも,どちらでもかまいません。
とにかく,
「メソッドがない」のに,
「メソッドの確立」より先に,
「実施」がうたわれているというのが,
いつまでたっても同じ議論を繰り返している根源的な理由だと思うわけです。

さらに踏み込んで,もっと言ってしまえば,
「人材育成」なんてものは,
そもそもメソッドに落とし込めるようなものではないのですよ。
育てようとする側も育つ側も,
それぞれがそれぞれ,百人が百個の人格であり,
それを高等教育段階で十把一絡げに扱おうなんていうのが,
ナンセンスなのです。


というようなことを踏まえると,
「研究業界の人材育成」の実態は,
いわゆる「良い人材」をいかに研究業界に流入させるか,という,
つまりは「育成」ではなく「発掘」「確保」なのでありましょう。

この部分についても古い議論で,
「とにかく院生を大量に集めて良いものをピックアップ」ということと,
「研究者の仕事としての魅力をアピールして優秀な人材を確保」というふたつが,
大体の場合の結論として出てきます。

しかしそれがうまく機能していないことも事実で,
前者については,
確保したい人材を確保した後の,
「人材以外の卒業生」をどうやって「処分」するかという問題があり,
それは実際に起こっている「ポスドク問題」が何よりの証拠です。

後者については,
「人材」はオリコウサンなので,
「ポスドク問題」みたいなものがあるブラックな業界を敬遠し,
華やかでサラリーの高い一流民間企業を指向していきます。

人材育成の大体の現状は,こんな感じだと思います。

では現実問題として,今後どうすれば良いのか。
大事なことは,
冒頭の友人氏の指摘するところの,
[実質的に人材を育成することになる「取り巻く環境」まで変える]
ということです。

ボクの提案は,
・研究業界で働く人数の増加
・研究業界内での職種の多様化
・各職種の専門性強化と職種間の階層(意識)の排除
です。

「研究業界で働く人数の増加」というのは,
先の人材確保論で述べたように,
全体の人数が多ければ,確率的に出現する人材の数が増加するということです。

「研究業界内での職種の多様化」というのは,
技術や事務,広報といった支援職を,
パートタイムではなく正規の職種として設定することです。

・各職種の専門性強化と職種間の階層(意識)の排除
たとえば技術職は「研究者くずれ」ではなく,
「技術専門職」であるというような専門性の確立です。
意外と根深い問題だと思っています。

こうすることで,
院生を大量にしても「自前で」「人材以外」を「処分」出来るので,
「業界のブラックさ」は解消に向かい,
「研究者」という職種の魅力も向上するのではないでしょうか。

というようなことを,
細かいことはすべてすっ飛ばして考えると,
一番の問題は,
財源の確保です。

そこですぐに「だからパイを大きくしろ」と訴えるから,
いつまでたっても同じ場所にいるんだと思います。
パイの切り分け方で解決しようじゃないですか,と。

研究機器のシェアだとか,
時間の配分だとか,
あるいは給与水準だとか,
そういう部分を工夫して,
「個々の研究/私生活の実体的な実入り」は悪くなるかもしれないけども,
「人材が流入する」とか「いわゆる雑用が減る」とか,
「業界がハッピーになる」ということでは,
納得できないものでしょうかね。

「いいからオレにカネをよこせ」
って皆が言ってる現状では,
何をどう議論したって,
人材育成なんてうまくいきませんよ。
ってか,
「いいからオレにカネをよこせ」
みたいな思想の人が,
「人材育成」によって生み出されると思うと,
グッタリしてしまいますね。


またグダグダしちゃった。
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海洋系の某独法で働く研究者が思ったことをダラダラと綴っています
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