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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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深海「特殊」じゃない。
むしろ何をもって「特殊」なのか。
「普通」と「特殊」という考えが,どうかしてる。

たとえば面積で言えば,
地球の七割は海だ。
じゃあ海と陸,どっちが「特殊」だ?

深海はずっと冷たくて暗くてたくさんの水がある。
それが地球の七割を覆っているすべての海域でほとんど同じだ。

そんな深海から見て,
太陽が昇って降りて,
風が吹いて雲がかかって雨が降って,
季節があって地域があって,
そんな陸にこそたくさんの「特殊」があるんじゃないか。

キミたちにとっては今住んでいる「XX」が「普通」かもしれない。
でも,たとえばボクにとっては「宝塚」が「普通」かもしれないし,
「札幌」や「沖縄」だって「普通の日本」かもしれない。

そうやって色々と考えると,
やっぱり地球上のどこかを「普通」って考えるなら,
「深海」こそが「普通」じゃないか。

「深海」にはたくさんの水があって,
それが「深海」を安定した場にせしめている。

たとえば水槽で魚を飼ったら,
水を入れ替えないと死んでしまう。
それは排泄物などが蓄積するから。
でも深海は水がたくさんあるから,
「無限希釈」によって,そういうことは問題にならない。

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話はかわって,
高校の理科では,物理・化学・生物・地学がある。

「生命の起源」を考えるのに,
化学物質から生物をつくる「合成生物学」がある。
これは化学側から生物を考えるというアプローチ。
でも,そうやって出来た完璧な「生物」がいるとして,
キミ達はそれを「生物」だと思うか。
たぶん,直感的には「それは生物じゃない」と思う,と思う。

そもそも「生命の起源」に興味を持つのは,
「ボクはいったいナニモノなんだろうか」みたいな話で,
だから「親の親の,そのまた親の・・」という考えこそが,
「生命の起源」に興味を持つ源泉なんじゃないか。

そうやって遡って考えると,
「今の地球上にいる生物の祖先の祖先の,そのまた祖先の」
ってのは,
1つの生物に辿りつくはずなんじゃないか。

じゃあそうやって,40億年前から生きながらえてきた生物がいるとして,
そいつはどんなところに住んでるんだろうか。
こっちが地学側から生物を考えるアプローチ。
ボクはこれをやっています。

で,
こたえは,はじめに話したことに戻ってくる。
「深海」は安定で,広くて,ずっと同じ。
(もちろん酸素が増えた25億年前とか,環境は変わっているけど,短期的には)

そうやって考えると,
「地球の生命」のどいつが「普通」かっていったら,
深海の微生物だよね。

ちゃんちゃん。
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海洋系の某独法で働く研究者が思ったことをダラダラと綴っています
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