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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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確かに、最近の大学教員の公募には、
書いてあることが多いよね

なんか、こういうのって、
本質的に女性問題を軽視していることの表れだと思うのです

女性が、男性と比べたときに、不利益を被ることなく、
研究者としてやっていくことを支援することは重要だと思う
それは、
職場環境レベルでの出産や育児における女性の肉体的・精神的負担の理解であったり、
出産育児期間と任期制という解決しがたい難問に対する落とし所の設定だったり、
そういうことだと思う

採用にあたって女性を優先するというのは、
「公募の公平性」を著しく欠くものだし、
それで女性を採用しておいて、
入ってみたらサポートありません、では、
採用された女性にとってもたまったものではない

女性問題を本質的に解決するのに必要なのは、
入り口の改善ではなく、
住み心地の改善なのです
住み心地が改善されれば、
入り口の困難にも勇気と希望を持ってチャレンジできるのです
女性が「研究者になりたい」と思わせることが重要なのです
入り口は改善されたけど住み心地は悪いという方が、
女性研究者にとっては負担が大きいことは、
少し想像すればわかることだと思う



女性優先採用の実際は、
文科省からの「女性教員比率を向上しろ」という大学側へのお達しと、
「悪いことではないから」と安易に同調している大学教員によるものだろう

一個人が研究者(大学教員)になれるか否かという重大な審査に、
性差という大学教員としての資質とはほぼ無関係な要素を組み込むのは、
研究業界の若手(男女問わず)のモチベーションを著しく低下させていると思う

いま、ポスドク問題だなんだと騒いでいるが、
もっとも重要で、
若手がもっとも望んでいることは、
「公募の公平性」
なのですよ

大学が、
世の女性と文科省に対して「ええかっこ」したいがために、
「公募の公平性」を損なうなんてのは、
あってはならない
少なくとも、
表立って表明することではない

もし女性比率を上げたくて、
女性を優先して採用したい思いがあるのなら、
それは「密室審査」の中でやってもらいたい

もちろん、女性優遇の看板を出していない公募で女性が採用されたら、
一部の落選組は、
「あいつは無能だけど女だから採用された」
と言うだろう
そういう声が採用された女性にとって負担となることも理解できる
でも、
そんなのは負け犬の遠吠えであって、
審査する側は「公平に審査した」と強弁すればいいし、
採用された女性も「公平な審査の結果だ」と強い気持ちを持てば良いと思う
(つらいけどね) 

「密室審査」であることと「公募の公平性が損なわれること」は、
まったく同一ではない
というか、
審査がオープンになるなんてことは、
ありえない筋の話で、
そんなことを期待するヤツはアホです
審査というのは、
密室でやるものなのです
そうじゃなきゃ、
審査なんてできやしませんよ
特に人事審査は、ねぇ




大学教員・研究者というのは、
一般企業に比べれば、
仕事と出産・育児の両立が比較的容易な職種だと思う
今はほとんど裁量労働制だし、
仕事の大半はメールや書類だから場所を問わないしね

大学教員の居室は一人部屋だったりするし、
むしろ育児期は教授クラス用の広めの部屋をあてがう、
なんて工夫も大学なら出来るだろう

おおがかりな作戦としては、
全学共通の「育児期教員棟」ってのを学内に作って、
乳幼児を連れた教員は一時的にそこに居室を移す、なんてのはどうか
そこにパート保育士を雇っておけば、
授業や会議に出るときは、他の教員や保育士が子供を見てくれる、という仕組み
子供の泣き声、騒ぎ声を一カ所に押し込める役割も期待できるかもね
そういうことになら、文科省もお金を出してくれるはず

あとは、
任期制との兼ね合いについて、
皆が受け入れざるを得ない妙案をひねり出すことができれば、
意外と良い方向に向くのではないかと思う

本質的に重要なことは、
他の教員が出産育児に対して理解を示すことでしょうね

ボクも子供が産まれたら、
あえて職場での育児に取り組んでみたいと思っている
やってみなきゃわからないことがあるだろうからね



少子化については昔のエントリーをどうぞ

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