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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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そんなこんなでガモ・ツノ研(以下3G)に加入したわけです

研究テーマについての面談では、
「研究内容に希望は無い。
 ただし毎日のトレーニングは欠かしたくないので、
 フィールド系ではなく実験室系がいい」
と、
何様なのかという放言をした
もちろん先生はあきれていた

結果、
「CO2のd17OをCF-IRMSで測る方法を自動化する」
という実験室系のテーマをいただいた
(17OとかCF-IRMSについては、各位勉強してください)

前年度に修士で卒業した先輩のテーマが、
「CO2のd17OをCF-IRMSで測る」
であったため、
分析ラインや設定の諸条件はすでに決められており、
ボクに課された仕事は、
「自動化するとともにそれに適応させてラインをマイナーチェンジする」
というものであった

同期のチバちゃんが4月2日から熱水航海に出発した一方、
ボクには「LOGO!」という名の自動化用装置(おもちゃ)が与えられ、
8階の角の部屋で装置の自動化に向け、
ひたすらに導線を剥いたり繋いだり、
電源を作ったりしながら過ごしていた
実家にいたころから工作とは縁遠い人生であったため、
ニッパー・ストリッパー・モンキーなどといった工具の名前もわからず、
ただ目の前にあるLOGO!を動かすことに必死だった、ような気がする
必死にはなってなかった気もするが・・・
導線をいじったりする作業は決して面白いものではなかったが、
コンセントやタップの自作、端子台を用いた導線の分岐など、
これまでに気にしたことのなかった電気系に触れられたことは、
その後、家庭や実験室の修繕に役立った

自動化の作業で面白かったのは「LOGO!」でのプログラミングだった
プログラミングといっても、
アプリケーションを使って画面上で直感的にいじるもので、
決してパソコンの知識などは必要はなく、
まぁ要するにシミュレーションゲームみたいなものだった
もう一つこの作業にボクが没頭できた理由は、
「研究室の誰も、先生すらもわからないものを、自分はわかっている」
という優越感だった

この時、自動化と並行してマスにつなぐラインの改造もやっていたのだが、
こちらはボク一人でやることは許されておらず、
もっぱら先生の都合にあわせて進行していた
ボクは工作作業に飽きると家に帰ったり、
コンビニやボックスでマンガや雑誌を読んだりしていたので、
先生から「5分以内に来い」と呼び出されたら実験室に行く、
という感じでライン作業をしていた
なので、
ライン作業は「やらされている」「手伝わされている」感じが強く、
なんだか気乗りのしないものだった

そのうちラインを自分でいじる許可が出て、
ラインを自動で動かすことができるようになったのは、
確か4年生の7月ぐらいだったような気がする
この時は研究室の先輩方も自動で動くラインを面白がってくれて、
自分の仕事を誇らしく思い悦に入っていた
自分自身もマスからアウトプットを得たことで、
やっと「地球化学」をやっている実感も得られた
しかし、
それは同時に飽くなきブランクとの戦いの幕開けでもあった

何もサンプルを導入しなくてもあらわれるCO2ピーク
様々なパターンでトラップを試したものの、
どのバルブも問題ないし、
どのトラップも問題がない
最終的には、
「とりあえずよくわからないから全ての部品を新品と入れ替える」
という、
クドウ先輩が残した、
何の根拠もない願掛けのような作業を実施した
そして、
これが当たり
なぜかブランクは消え去った
この分析法の完成はその後の研究人生に大きな影響を及ぼしたが、
それは後編で

さて、
研究室に入ってはじめて読んだ論文は、
先生から渡されたThiemens 1995 GRLだった
(Thiemens 1995ならscienceの方を読むべきだったと思うが・・・)
とにかく何が書いてあるかがわからない
「Mass-Independent isotope fractionation」
は、
「量独立的同位体分画」
で、
それって何?だったわけです
そのうち読めるようになってたけど、
とにかく最初は何が書いてあるのかちっともわからなかった

なんせ人生においてマジメに勉強してこなかったので、
基本的なことでわからないことが多い
はじめて論文を読んだ時のメモを見ると、
「atmosphere」「effect」「divide」「isotope」「composition」
などを記録している
この程度の単語もわからなかった、
そんなレベルだったのだ




あぁ、書くことが多いねぇ
まだ4年生の前半しか書けてない
4年生の後半には、
初めての航海・若手会・同位体比部会・卒論などがあり、
修士では、
初めての論文執筆・学振申請・AGU・地獄淡青・脱北など、
噂の真相的なことも含めて、
言及すべき部分が多い
多いよー
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kawagucci
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非公開
自己紹介:
海洋系の某独法で働く研究者が思ったことをダラダラと綴っています
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