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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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震災前に「アウトリーチが重要」と声高に言っていた人達は、
地震・津波・原発・停電に対して、
何か発信したのだろうか

今回の震災は「twitterが活躍した災害」と認識されているわけだが、
そのtwitter上で活躍が目立ったのは、
原子力全般に対して適切な解説を続けた「@hayano」や、
特に放射線の人体被害について解説した「@team_nakagawa」であって、
地震や津波については、
(もちろん、これらは事後・短期的には役に立たないのだが)
まったくと言って良いほど、活躍が見られなかった

この数年、地球科学の界隈でも、
特に若手の研究者で「アウトリーチの重要性」を叫ぶ流れがあって、
ニューイヤースクールや何やらで企画が行われていたが、
結局、その組織力がこの大災害に活かされたという報も聞かない
なんとも残念な話である

また一方、
個別の研究者として、
学術的な解説を「つぶやく」人は意外と多かったが、
それは本当に学術的なレベルであったりして、
一般の被災者には理解できない高度な内容であった
また、海外の新聞記事などを引用して、
「この記事はわかりやすい」とかなんとか言っている始末
それを読めるのは高度な英語力を有している人のみでしょうよ
そういうものを和訳・意訳して提供するのが、
本当のサイエンスコミュニケーションではないのかい?

プロフィールに「地球学」「大学教員」「研究者」「大学院生」とあれば、
世の中の人は、何か解説をもとめるわけですよ
そういう状況の中で、
研究をしている人にしか理解できない言葉を連ねていては、
「研究者の嫌みな知力のヒケラカシ」と受け取られかねないわけで、
それは「逆アウトリーチ」でしかない
また、
「電車止まってる」「店が混んでる」「家が傾いた」って、
研究者が一般人と同じようなことしか発言していなければ、
一般人は「研究者は私たちと変わらず、役立たず」と思うだろうから、
これもまた「逆アウトリーチ」である

今後、
「放射性物質の拡がり」とか、
「大災害をひきおこした地震のメカニズム」とか、
そんなサイエンスカフェなぞをやったら、
市民会館レベルが埋まるかもしれない
震災後、沈黙を続けている「アウトリーチ推進派」が、
そういう企画をはじめると思うと、
何ともやるせない気持ちになる

 
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海洋系の某独法で働く研究者が思ったことをダラダラと綴っています
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