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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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3月11日にかぶせて発表をしてくるあたりに,
うしろめたいことがあるのではないかと勘ぐってしまうわけですが。
さておき。

博士論文のNIHコピペや画像の転用などで,
研究上の作法や倫理観といった言い方がなされていますが,
ボクには,なんとなく,
そうやってオボさん個人の資質に押しつけるのは,
違うんじゃないかなぁ,という気がするのです。
同世代を学生ー研究者として生きている人間として,
感じている話をまとめてみようと思う。
陰謀論みたいになってしまうが,そういう話。

まずオボさんの「単独犯」というのは,ありえないと思う。
早稲田の博士論文審査,ハーバードでの実験,理研での大抜擢というハードルがあって,
それをすべてコピペや捏造で乗り切ってきたのかというと,
それぞれの「審査員」側の「大人」がそんなに「バカ」だったのか,と,
そういう疑問が浮かぶ。
特に理研のユニットリーダー大抜擢の部分。

STAP細胞が発表された当初,
ボクは理研の大抜擢システム,というか,
まだ受理もされていない論文のインパクトだけでリーダーに抜擢した気概に,
「さすが理研」という感動をおぼえたわけだが,
こういう事態に至ると,その感動も,違ったニュアンスになってくる。
つまり,「理研が」ということではなくて,
「特定の誰かが猛プッシュした」のではないか,ということ。

その「猛プッシュ」が外部からの推薦者なのか,
はたまた内部のジョブヒアリング担当者なのか,
それはわかんないけど,
仮に外部からの猛プッシュだとすれば,
彼女の所内での立場はそれほど良いモノでは無く,
振る舞いに対してもっと厳しい目が向けられていたのでは無いか。
つまり「壁をピンク」という報道前の状況や,
あの「ど派手プレスリリース」なんかは,
理研内部でオボさんを猛プッシュ(支持)する「大人」がいないと,
成立しえないと考える方が妥当だと思う。
だから,おそらく,理研の中に「そういう人」がいるのだろう,と。

そうこう考えて「じゃあオボさん自身はどうなのよ?」という,
最初の疑問に立ち返ってくる。
仮に,もし彼女がすごく狡猾に,意図的に捏造をして,
それで周囲の「大人」を騙して今の地位に辿り着いたとするなら,
そんな人が,
あそこまで誰でもわかるコピペ(博論・Natureメソッド)をしたということに,
ものすごい違和感をおぼえるわけです。

これは,差別的なニュアンスもやや含むかもしれないけど,
研究業界で活躍している女性は,研究内容はもちろんのこと,
「女性である」ということで周囲からどういう風に見られるかに対する感度が高く,
同時にその周囲の視線に対して,極めて適切に対応している人が多い。
まぁ,女性に限らないかもしれないけど。

そういうことを踏まえると,
オボさんの人物像としては,
「狡猾で悪魔的な謀略家」というよりは,
「社会的にも研究的にも自分しか見えないいわゆる問題児」という方が,
非常にしっくりくるわけです。

で,じゃあオボさんがそういう類の問題児だとして,
最初から振り返っていくと,
そういう問題児がなんですんなりと学位を取得できたのか。
マシなケースとして,指導教員が激甘だった,ということもあるけど,
アレなケースとして,指導教員が相手に仕切れないくなって厄介払いした,
と考える方が妥当な気がする。
事実,卒論/修論ではそういう判断は横行していると感じるし,
博論審査についても,そういう風に言っている大学教員もいた。
  【追記】
  「学位論文なんてドメスティックなものなんだからコピペで出しとけば良い」
  「大事なのはNatureに載せることだ」という論も立ちうるか。
  いずれにせよ,猛プッシュして学位を取らせる,ということが,
  ポジティブな意味で行われるという状況は想像できない。

そして,そんな風にして学位をとった人は,
自分の実力(為したこと)と評価の不一致を違和感なく受け入れてしまうかもしれない。
だから周囲から「こういう結果が出ると良いんだけどな」という示唆があると,
ついついそういう方向に結果をもっていってしまうというこも,
無い話ではなさそうだな,と。

ということで,
STAP論文が「誤報」であることはオボさんの資質のせいかもしれないけど,
そういう資質の人を,あの場まで連れて行ったという意味で,
「研究者の免許証発行機関」である「大学」が,
その社会的責務を放棄し「厄介払い」として学位を発行し,
つまり「ことなかれ主義」に流れたことが,問題の根底なんじゃないかな,という,
妄想的推理から大学批判をする次第なのであります。
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