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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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しかし研究指導が失敗する類型というのは確実にある。
それは避けねばならん。

弊社には国際ポスドク制度というのがある。
年々名前が変わっている気がするが、制度としては変わっていない。
分野を問わず、何でも良いから、弊社で研究をしたいポスドクを公募する。
毎年6名ぐらい採用枠がある。
任期は3年間、公募にかかる書類はすべて英語、というもの。
1次が書類審査、2次が全職員参加可能な公開セミナー。
それなりに妥当なメンバーが選出されているように思う。

「好きなことをやっていい」
「ファシリティは自由に使っていい」
そういう呼びかけをしている。これは非常に魅力的である。
しかし現実には、うまく回っていない。

既存の職員は「国際ポスドクは(便宜上の所属はあるが)自由独立である」と言われている。
これを真に受けて「余計なことは言わないよう」に接する。
そもそもシャイなので、そんな態度をとろうとすると、まったく会話が発生しない。

何も知らないところにポンと放り込まれて、誰に何を聞けば良いかもわからない。
そんな状態に置かれる国際ポスドク達。

教育や指導の要諦は「待つ」「引き出す」と言われている。
しかし間違えてはいけない。
「待つ」というのは「何もしない」ではない。
「引き出す」というのは「引っ張りだす」ではない。
安全安心な場を作って、適当に刺激を加えて、「待つ」のだ。

そうすると、研究指導の要諦は「便宜を図る」ことなのかもしれない。

必要十分な水準を想定して情報と素材と機会を紹介する。
ハードルの低い投書箱として存在しておく。
適当なタイミングで飴(と鞭)を差し出す。

そんなことを考えている。
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海洋系の某独法で働く研究者が思ったことをダラダラと綴っています
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