自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
産まれてこのかた30余年にわたってアトピーに悩まされているわけです。
この地味な病気(体質)ってのは厄介で,
放っておいても別に命に関わるわけではないのだけれども,
他人の目からは不潔/不快に見えているだろうし,
自分自身もチョイチョイ不便を感じるという具合で,
なんとも鬱陶しいのです。
しかも根本的な原因みたいなモノはよくわからず,
「こうすれば完治する」というようなクスリや手術があるわけでもなく,
医者に言われるのは常に「生活環境・生活習慣の改善」みたいな,
何とも漠然としたアドバイスなのです。
自分だけの話に限れば,色々な法則性を把握しているわけです。
たとえば,
・保湿剤の塗布を怠ると死亡確定
・汗をかいた後そのまま乾燥させると死亡確定
・夕食に特定のモノをとると翌朝悪化(消化の悪いモノがアカン)
というのが三大悪です。
ボクは一応フィールドサイエンティストですが,
なんでも揃っている調査船への乗船が主なので,
・船内はあまり汗をかかない
・基本的には24時間シャワーを使える
・食事は強制的にヘルシー(?)
と体にとって良いことずくめの生活が実現しているわけです。
むしろ乗船してない時の,
自転車通勤で汗だくになって,
食事作るのが面倒だから夜は外食(ラーメン)ですませて,
って生活の方がヤバイ。
おそらくこういう法則性はそれぞれの患者が把握しているんだろうけど,
一方で患者間では結構異なっていることが多くって,
ある人にとって劇的に効く療法や劇的に悪化する習慣が,
他の人にとっては何でもなかったりすることもしばしばで,
たとえばネットなんかでは,
患者間対立みたいな状況になったりしているのです。
それはそれとして,アトピーで何よりしんどいのは,
何と言ってもその絶対真理にわけです。
つまり,
「掻かなければ治る」が,
「掻かずにはいられない痒み」という,
「わかっちゃいるけど,やめられない」状況です。
これが,自分の意志薄弱さも相まって,心身共に疲弊させていくわけです。
医者や家族から「掻かなければ治る」とか言われたら,
「そんなもん紀元前からわかっとるわ!ドアホウ!」と言い返したくなるわけです。
で,
そんな30年闘争の末に辿り着いた一つの結論が,
「掻かないとか,絶対ムリ!」ということです。
ムリ。
真理は真理で受け入れよう,と。
で,で,
「掻くのガマンしない」を出発点にしてしまえば,
少なくとも精神的には割と楽になれるわけです。
「しょうがないじゃない。病気だもの」みたいな。
この開き直りに至ってはじめて,次善の策に全力を投じられるわけです。
「掻いて起こる悪化を最小限に留めよう」と。
つまり「掻き破りだけは避けよう」と。
「完治ではなく低レベル安定を目指そう」と。
そこで「爪ヤスリ」なわけですよ。
掻くのは指だから,爪の存在はかなり重要。
爪切りだけですますと,いくら深爪しても,
爪に「尖り」が残ったりして「掻き破り」を起こしてしまう。
なにより,爪から繰り出される鋭角な刺激は,
痒みにとって最高に気持ち良い悪魔の囁きなのです。
だから「爪ヤスリ」で「尖り」を完全に除いてしまう。
これなら「掻く」という行動も「指と患部の皮膚がこすれるだけ」ですむ。
もちろん「摩擦」も本当は良くないんだけど,
掻き破りに比べれば悪化は短期的・小規模に抑えられる。
爪ヤスリをはじめて以来,
(クスリは続けているものの)かなり低レベル安定が続いている。
悪化が激しくなる時は,たいていヤスリをサボっている。
これはかなり明確に相関がある。
掻くことによる悪化は,たぶん「原因」とは違って,
患者全般に共通することだと思う。
だから「爪ヤスリ」は多くの人にとって効果があるんじゃないか,と,
わりと強気に薦めることが出来る患者ユニバーサルな療法なのではないか,と。
寒くなって乾燥が激しくなって,
そんな時にヤスリをサボっていてだいぶ悪化してきたので,
書き残しておこうと思って書いたのでした。
Tweet
この地味な病気(体質)ってのは厄介で,
放っておいても別に命に関わるわけではないのだけれども,
他人の目からは不潔/不快に見えているだろうし,
自分自身もチョイチョイ不便を感じるという具合で,
なんとも鬱陶しいのです。
しかも根本的な原因みたいなモノはよくわからず,
「こうすれば完治する」というようなクスリや手術があるわけでもなく,
医者に言われるのは常に「生活環境・生活習慣の改善」みたいな,
何とも漠然としたアドバイスなのです。
自分だけの話に限れば,色々な法則性を把握しているわけです。
たとえば,
・保湿剤の塗布を怠ると死亡確定
・汗をかいた後そのまま乾燥させると死亡確定
・夕食に特定のモノをとると翌朝悪化(消化の悪いモノがアカン)
というのが三大悪です。
ボクは一応フィールドサイエンティストですが,
なんでも揃っている調査船への乗船が主なので,
・船内はあまり汗をかかない
・基本的には24時間シャワーを使える
・食事は強制的にヘルシー(?)
と体にとって良いことずくめの生活が実現しているわけです。
むしろ乗船してない時の,
自転車通勤で汗だくになって,
食事作るのが面倒だから夜は外食(ラーメン)ですませて,
って生活の方がヤバイ。
おそらくこういう法則性はそれぞれの患者が把握しているんだろうけど,
一方で患者間では結構異なっていることが多くって,
ある人にとって劇的に効く療法や劇的に悪化する習慣が,
他の人にとっては何でもなかったりすることもしばしばで,
たとえばネットなんかでは,
患者間対立みたいな状況になったりしているのです。
それはそれとして,アトピーで何よりしんどいのは,
何と言ってもその絶対真理にわけです。
つまり,
「掻かなければ治る」が,
「掻かずにはいられない痒み」という,
「わかっちゃいるけど,やめられない」状況です。
これが,自分の意志薄弱さも相まって,心身共に疲弊させていくわけです。
医者や家族から「掻かなければ治る」とか言われたら,
「そんなもん紀元前からわかっとるわ!ドアホウ!」と言い返したくなるわけです。
で,
そんな30年闘争の末に辿り着いた一つの結論が,
「掻かないとか,絶対ムリ!」ということです。
ムリ。
真理は真理で受け入れよう,と。
で,で,
「掻くのガマンしない」を出発点にしてしまえば,
少なくとも精神的には割と楽になれるわけです。
「しょうがないじゃない。病気だもの」みたいな。
この開き直りに至ってはじめて,次善の策に全力を投じられるわけです。
「掻いて起こる悪化を最小限に留めよう」と。
つまり「掻き破りだけは避けよう」と。
「完治ではなく低レベル安定を目指そう」と。
そこで「爪ヤスリ」なわけですよ。
掻くのは指だから,爪の存在はかなり重要。
爪切りだけですますと,いくら深爪しても,
爪に「尖り」が残ったりして「掻き破り」を起こしてしまう。
なにより,爪から繰り出される鋭角な刺激は,
痒みにとって最高に気持ち良い悪魔の囁きなのです。
だから「爪ヤスリ」で「尖り」を完全に除いてしまう。
これなら「掻く」という行動も「指と患部の皮膚がこすれるだけ」ですむ。
もちろん「摩擦」も本当は良くないんだけど,
掻き破りに比べれば悪化は短期的・小規模に抑えられる。
爪ヤスリをはじめて以来,
(クスリは続けているものの)かなり低レベル安定が続いている。
悪化が激しくなる時は,たいていヤスリをサボっている。
これはかなり明確に相関がある。
掻くことによる悪化は,たぶん「原因」とは違って,
患者全般に共通することだと思う。
だから「爪ヤスリ」は多くの人にとって効果があるんじゃないか,と,
わりと強気に薦めることが出来る患者ユニバーサルな療法なのではないか,と。
寒くなって乾燥が激しくなって,
そんな時にヤスリをサボっていてだいぶ悪化してきたので,
書き残しておこうと思って書いたのでした。
PR