自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
落ちました。
面接での悪ふざけが過ぎたということのようです。
今回の審査については色々と思うところがあって,
まず先に受けた人々から入ってくる情報がひどかった。
審査員は任期付研究員の(制度的な意味での)現状を理解していないようで,
「自由にやりたいのになんで定年制になりたいの?ずっと任期付で良いじゃない」
と言っていたらしい。
そもそも労働法改訂で「5年以上の任期付はアレ」ってことになったから,
それにあわせて今回の審査がはじまったんじゃないの?って話で。
「これまでの研究とこれからの意気込み」みたいなモノを話せというお題で,
それにそって話をしても,その後の質疑ではそれについてはほとんど触れられない。
それどころか,
「あなたがやりたいって言ったことが出来なくなったら,どうするんですか?」
みたいな質問が繰り出されるという。
たとえば「生態系解析が得意なんです!」ってプレゼンをしても,
「もうそれは良いです。ずっとラボで培養してくださいって言われたら,どうするの?」
みたいな質問をされるような感じ。
これって要するに,
「定年制に移行して不良債権化しないか」って値踏みなんだろうけど,
でもその「値踏み」行為がかえって不良債権化を促進している。
そういう噂(というか感想)を事前に聞いて,
すっかりシラケてしまった。
ボクは普段から「自分がやりたい研究」ってことよりも,
チーム・会社・コミュニティ・科学界として「為されるべき研究は何か」って,
わりとそういう視点で研究対象を選んでいるわけです。
だから「こういう計画です」って話をして,
それを「ボクがやりたいと思っている」と思われるってのがすごくイヤで,
いわゆる「自分の研究」の話はしたくなかった。
これは早い段階で決めた。
今回の審査については事前に審査項目が案内されていて,
それで見るとボクが落ちる要素はどこにもなかった(コンプライアンスを除く)。
客観的に見て,ボクが落ちたらみんな落ちるでしょう,ぐらいの。
それで舐めてかかったっていた。
それで「ふざけた発表」をしようと思ったんだけど,
ふざけるなりにマジメに作ろうとは思っていた。
直前の週末までちきゅう乗船だったので,
木曜の面接に向けて3日間で作り上げよう,と。
でも火曜に突然コンノが辞めて,水曜にはネクスト掘削のゴタゴタがあって,
相当にイライラしていて,ナゲヤリな気分になってしまった。
まったく準備をしないまま向かえた当日も,
朝から死刑執行役がデスクにきたから相手をしていて時間がとれなかったり。
発表は,
経済はもう上向きにならない,人口が減っている,原油価格が上昇している,ことから,
社会的共通資本論を引用して,
こういう社会背景の中で,これから先のボクが定年を迎えるまでの30年,
海の独法は何をすべきなのか,どうあるべきなのか,そういうことを考えていきたい,
という話をした。
質疑は聞いていた通りの「感じの悪い」モノだった。
ボクはずっとイライラしてた。
「この場は君の思想信条を聞くところじゃない」と審査員の誰かが言って,
それに複数の審査員が同調して嘲笑気味にわらった。
これで完全に気持ちが切れた。
この人達とは一緒にやっていけない,と。
「今後リーダーになってチームを率いていくのにウンタラ」とか,
「多分野で連携して大きな研究費を申請するのにウンタラ」とかいう質問には,
「得意です」「客観的にみて向いてます」とか回答した。
何を今さら,誰に向かっていっとるんじゃ,と。
あと何を聞かれたかは忘れたけど,
「それは来年も面接審査を受けさせてもらえるなら,その時に話をします」
と回答したこともあった。
そんなこんなではあったけど,後に残る客観的事実としては,
他の人と同じだけの時間(40分)をかけて面接審査をして,
自身の発表を除くほとんどの時間は他の人と同じような内容の質疑で,
体裁上としては「面接審査」は成立していたと思う。
少なくとも「ふざけるな!」「出て行け!」とは言われなかった。
で,
正式な通知を受け取る2週間前に,
内示ということで「審査で不採用」という話を聞かされた。
他の人の結果がまったく漏れ伝わってこない中で,
どうやら「わざと漏洩」してきたようだった。
不採用になった人は全般に事前に知らせて,
早々に就職活動をはじめられるようにという「配慮」なのか,
それともボクのケースだけの特異事例なのか,
それはわからないけども。
不採用を聞かされた瞬間は,さすがに血の気が引いた。
でも「面接が理由で」みたいな話を聞いて,納得した。
自業自得だからなぁ,と。
その後,2週間ぐらい色々と考えて,正式な通知を受け取って,
それで思っていることを整理すると,
自分が落ちたこと自体は本気で自業自得だと自覚しているんだけど,
それ以上に,
面接だけで「こういう人間」を落とすっていう会社の態度については,
まったく共感できない。
もしボクがボクじゃない誰かで,ボクが不採用になったという話を聞いたら,
「あーあ」って思うだろうって意味で。イミフだけど。
そんなこんなで,残り任期は1年5ヶ月。
ヨメはこんなボクを支えると言ってくれているけども,
妻子を持つ身として,
もうバカなことは出来ないなぁ,もう自分勝手は言えないなぁ,と。
生きていくためには,イヤなことでも,やらなきゃならんなぁ,と。
泥水をすすってでも,毒饅頭を食ってでも,頭を下げてでも,と。
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面接での悪ふざけが過ぎたということのようです。
今回の審査については色々と思うところがあって,
まず先に受けた人々から入ってくる情報がひどかった。
審査員は任期付研究員の(制度的な意味での)現状を理解していないようで,
「自由にやりたいのになんで定年制になりたいの?ずっと任期付で良いじゃない」
と言っていたらしい。
そもそも労働法改訂で「5年以上の任期付はアレ」ってことになったから,
それにあわせて今回の審査がはじまったんじゃないの?って話で。
「これまでの研究とこれからの意気込み」みたいなモノを話せというお題で,
それにそって話をしても,その後の質疑ではそれについてはほとんど触れられない。
それどころか,
「あなたがやりたいって言ったことが出来なくなったら,どうするんですか?」
みたいな質問が繰り出されるという。
たとえば「生態系解析が得意なんです!」ってプレゼンをしても,
「もうそれは良いです。ずっとラボで培養してくださいって言われたら,どうするの?」
みたいな質問をされるような感じ。
これって要するに,
「定年制に移行して不良債権化しないか」って値踏みなんだろうけど,
でもその「値踏み」行為がかえって不良債権化を促進している。
そういう噂(というか感想)を事前に聞いて,
すっかりシラケてしまった。
ボクは普段から「自分がやりたい研究」ってことよりも,
チーム・会社・コミュニティ・科学界として「為されるべき研究は何か」って,
わりとそういう視点で研究対象を選んでいるわけです。
だから「こういう計画です」って話をして,
それを「ボクがやりたいと思っている」と思われるってのがすごくイヤで,
いわゆる「自分の研究」の話はしたくなかった。
これは早い段階で決めた。
今回の審査については事前に審査項目が案内されていて,
それで見るとボクが落ちる要素はどこにもなかった(コンプライアンスを除く)。
客観的に見て,ボクが落ちたらみんな落ちるでしょう,ぐらいの。
それで舐めてかかったっていた。
それで「ふざけた発表」をしようと思ったんだけど,
ふざけるなりにマジメに作ろうとは思っていた。
直前の週末までちきゅう乗船だったので,
木曜の面接に向けて3日間で作り上げよう,と。
でも火曜に突然コンノが辞めて,水曜にはネクスト掘削のゴタゴタがあって,
相当にイライラしていて,ナゲヤリな気分になってしまった。
まったく準備をしないまま向かえた当日も,
朝から死刑執行役がデスクにきたから相手をしていて時間がとれなかったり。
発表は,
経済はもう上向きにならない,人口が減っている,原油価格が上昇している,ことから,
社会的共通資本論を引用して,
こういう社会背景の中で,これから先のボクが定年を迎えるまでの30年,
海の独法は何をすべきなのか,どうあるべきなのか,そういうことを考えていきたい,
という話をした。
質疑は聞いていた通りの「感じの悪い」モノだった。
ボクはずっとイライラしてた。
「この場は君の思想信条を聞くところじゃない」と審査員の誰かが言って,
それに複数の審査員が同調して嘲笑気味にわらった。
これで完全に気持ちが切れた。
この人達とは一緒にやっていけない,と。
「今後リーダーになってチームを率いていくのにウンタラ」とか,
「多分野で連携して大きな研究費を申請するのにウンタラ」とかいう質問には,
「得意です」「客観的にみて向いてます」とか回答した。
何を今さら,誰に向かっていっとるんじゃ,と。
あと何を聞かれたかは忘れたけど,
「それは来年も面接審査を受けさせてもらえるなら,その時に話をします」
と回答したこともあった。
そんなこんなではあったけど,後に残る客観的事実としては,
他の人と同じだけの時間(40分)をかけて面接審査をして,
自身の発表を除くほとんどの時間は他の人と同じような内容の質疑で,
体裁上としては「面接審査」は成立していたと思う。
少なくとも「ふざけるな!」「出て行け!」とは言われなかった。
で,
正式な通知を受け取る2週間前に,
内示ということで「審査で不採用」という話を聞かされた。
他の人の結果がまったく漏れ伝わってこない中で,
どうやら「わざと漏洩」してきたようだった。
不採用になった人は全般に事前に知らせて,
早々に就職活動をはじめられるようにという「配慮」なのか,
それともボクのケースだけの特異事例なのか,
それはわからないけども。
不採用を聞かされた瞬間は,さすがに血の気が引いた。
でも「面接が理由で」みたいな話を聞いて,納得した。
自業自得だからなぁ,と。
その後,2週間ぐらい色々と考えて,正式な通知を受け取って,
それで思っていることを整理すると,
自分が落ちたこと自体は本気で自業自得だと自覚しているんだけど,
それ以上に,
面接だけで「こういう人間」を落とすっていう会社の態度については,
まったく共感できない。
もしボクがボクじゃない誰かで,ボクが不採用になったという話を聞いたら,
「あーあ」って思うだろうって意味で。イミフだけど。
そんなこんなで,残り任期は1年5ヶ月。
ヨメはこんなボクを支えると言ってくれているけども,
妻子を持つ身として,
もうバカなことは出来ないなぁ,もう自分勝手は言えないなぁ,と。
生きていくためには,イヤなことでも,やらなきゃならんなぁ,と。
泥水をすすってでも,毒饅頭を食ってでも,頭を下げてでも,と。
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