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自由と信念の箱船で恍惚と不安を抱きストロングスタイルで爆進します!
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バスケットボールのワールドカップ、沖縄開催で日本代表男子が5戦3勝。パリオリンピックへの出場権を獲得した。
2021年には東京オリンピックで女子が銀メダルを獲得。
ワールドカップ沖縄開催に向けてか、昨年末にはスラムダンクの映画も公開され、世間のバスケ人気に火が付いている。

と書いたものの、世間のことはわからない。
今年は甲子園が慶応で盛り上がっただとか、いま売れている芸能人がなんだとか、ピンとこない。
ボク自身の世間との接点は、職場やママ友であって、そこらの人々から「盛り上がっているね」と言われて、はじめて認知するのだ。

スイスから戻って6年。戻った葉山に電波が届かないこともあって、テレビを持たない生活を続けている。
巷に言う世間の盛り上がりというのが実感できない。
世間の盛り上がりというものが、いかにテレビによって作り上げられているかを、思い知らされる。
テレビの影響力を、テレビを持たないことで感じているのは、なんだか不思議なことである。

反対向きに考えれば、四六時中ネットを監視していても、やはりそれは自分からアクセスするような限られた情報空間であり、大なり小なりエコーチャンバーの中で生活しているのだろう。
いや、これもまた反対かもしれない。
テレビという強力な情報空間の中で世間の人々が暮らしている、ということでもあるのだから。

それはさておき。

はからずも三年前からミニバスに関わるようになり、バスケに親近感が増してきたタイミングで、日本代表が躍進している。
にわかながら、我が事として嬉しい気分になる。
バスケ村で育ったコーチなどは、もう完全に興奮しきりで、熱く語っておられる。
そういう対象があるってのは、人生を豊かにするよね。

シアトル生まれのホーキンソンは、大きくなるまで「イチロー・任天堂・寿司」しか日本のことを知らなかったそうだ。
それが長じて、米国ではバスケ選手にはなれず、日本のバスケ界に流れ着き、帰化して代表で活躍している。
「イチロー・任天堂・寿司」しか知らないというのは、良いイメージしか持っていないということでもあろう。
事実、ホーキンソン自身がイチローのファンであることを公言している。
そういう人生の妙のようなものも、スポーツ報道を通じて知るわけだが、とても興味深い。

世間に届くような大きな舞台で活動をすることには、本人がその舞台で成し遂げること以上の価値がある。
そういう価値は、その価値そのものだけを生み出そうとして、生み出せるものではなく、あくまで付随するものだ。
でも、成し遂げたことの価値以上に、そこに付随する価値の方が、広く大きく、人間社会に影響を及ぼす。

日本代表がパリオリンピックに出場したからといってパリオリンピックやバスケットボールの価値が上がることはない。
しかし、現代日本の世間にとっては、「日本代表がパリオリンピックに出場」ということに抜群の価値があるのだ。
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